ひろ

君の名前で僕を呼んでのひろのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
3.8
アンドレ・アシマンの小説「Call Me by Your Name」をルカ・グァダニーノ監督が映画化した2017年のイタリア・フランス・ブラジル・アメリカ合作映画

第90回アカデミー賞において脚色賞を受賞した

北イタリアの別荘で夏を過ごすアカデミックな家族。そこに教授である父親のアシスタントとしてアメリカからやってきた青年オリヴァー。17歳のエリオは魅力的なオリヴァーに惹かれていくといったお話

純愛映画というのはこの複雑化した社会で昔ほどの刺激を与えてはくれない。だからなのか最近はLGBTを扱った作品が多くなっている気がする。背徳感、罪悪感などを感じさせながらも、そこにあるのは純愛そのものなのだ。その愛の透明度の高さは美しく、男女の陳腐な恋物語より刺激的なのだ。タイトルになってる台詞も素晴らしい

その演技を絶賛されたエリオ役のティモシー・シャラメ。知的でクールなイケメン君。しかし自分の中に芽生えた新しい感情に戸惑うエリオ。かなり難しい役柄だけど、ティモシー・シャラメは役にハマってるし、伝える力がある役者だ。オリヴァー役のアーミー・ハマーも負けていない。アメリカ人らしい雰囲気は元からだけど、ゲイっぽさを出さずに純粋な好青年としてオリヴァーを演じているのは上手い

ひと夏の恋なんて映画は山ほど観てきたけど、これだけ純度の高い愛を描いた作品はそうない。この作品は原作の半分までしか映画化してないらしく、続編があるかもしれないらしい。この結末からどうやって続編へ繋ぐか分からないけど、こういった作品で続編があることが珍しいし、続編があるなら楽しみだ
ひろ

ひろ