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アンチャーテッドのumisodachiのレビュー・感想・評価

アンチャーテッド(2022年製作の映画)
3.4
人気ゲームシリーズの映画化。原作未プレイ。

幼いころに兄とはぐれ、いまはバーテンダー兼スリとして生きているネイサン。ある日、彼は兄を知るというトレジャーハンターのサリーからスカウトされる。大昔に隠されたという50憶ドルの秘宝を探すため、まずは謎を解くための鍵を手に入れるべくオークション会場に足を踏み入れたふたりだったが……。

スーパーマリオブラザーズなどのアクションゲームをやるときや、FF7のオープニングみたいなタイムアタックのミッションをこなすとき、一度クリアしてからだとやり方がわかっているからサクサク進めることができて、ちょっと爽快な気分になったりしないだろうか?私はその感覚が結構好きだったりするのだが、本作はそんな映画(なんのこっちゃ)。

いわゆる謎解きアクション映画で、最初から最後までずー-----っと謎解きかアクションをしている。で、その謎解きがめちゃくちゃイージーモードで、ストレートに進んでいって愚直に謎を解いていけばゴールできるタイプのやつなので引っ掛かりがほぼない。それを軽すぎてつまらないと感じるか、心地よく感じるかによって感想がかなり変わるのではないかしら。

トム・ホランドとマーク・ウォールバーグに暗い要素が一切ないのと、悪役が全員アホまっしぐらなので、割と人が死んでいるのにずっと陽気。葛藤要素も少しあるものの、非常にライト。そもそも、話の展開がスムーズすぎて心理面にフォーカスしている暇があまりない(その後の展開読めるし)。

意識しているのは明らかに『インディ・ジョーンズ』『グーニーズ』『パイレーツ・オブ・カリビアン』あたりであり、オーソドックスなアドベンチャーものに振り切ってアクションシーンに力を注いだのは潔い。主演ふたりに次ぐ主要キャストが2人とも女性で、しかも余計な恋愛要素を完全に排除しているのも◎。土屋太鳳似で体育会系ガッツを見せるソフィア・アリ、蛇みたいにクールなタティ・ガブリエルは上手く個性が分かれていて好演。アントニオ・バンデラスは『ドクター・ドリトル』以来の捨て役で、「なんでこのオファー受けたんだよ……」と思わずにはいられないが、序盤で妙な迫力を見せつけてきっちり仕事はしていた。

笑い要素も多くて全体的にあっという間だった。ぶっちゃけ、相当軽いので「おすすめ?」と聞かれたら「観ても観なくてもいい」と答えるけれど、何も考えずに楽しめるこういう映画もありだと思う。なお、シリーズ化されそう。猫可愛い。トムホも可愛い。
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