ヨーヨー・マのことはほとんど知らなくて名前とチェロ弾く人ってことくらい。天才少年だったことくらいは頭の片隅にあったかもだけど。
でも好きになったかもな、これ観て。頭のいい人だなというのは良くわかったし、精神的にも結構複雑で深みのある興味深い人だなと思いました。（ただ語っていることが難しすぎて私にはあまり入ってこなかった、笑）
音楽は世界の共通言語になりうる、と思ったのは「ソング・オブ・ラホール」を観たとき。これはそれを集合体で作る実験ドキュメンタリーのよう。様々な国の楽器や音楽が融合する様を見てたら、国境のない世界に希望が持てる気がしてきて嬉しかった。
革命とか戦争とかで生まれた国を出ざるを得なかった者。自分のアイデンティティと向き合う中で自身の音楽の意味を模索する者。演奏家のそれぞれの背景も興味深かったけど、何よりその演奏、共鳴する音色や旋律が本当に素晴らしかった。
いわゆる民族楽器の持つ温かみというか空気感は聞いていてホッとする。不遇な民族楽器の演奏家たちをヨーヨー・マのような有名演奏家が表舞台に引き上げていく。そして様々な意味での音楽の意義を共に世界へ広めていく。その取り組みもとても素晴らしい。
楽器が出来るってほんとにいいなあ…。私もあんなふうに音楽で会話がしてみたい。楽しいだろうなあ。
