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RBG 最強の85才のQvQのレビュー・感想・評価

RBG 最強の85才(2018年製作の映画)
3.8
なんだか色々なことがあって、しばらく映画を観る楽しみを忘れていた。今日から復活!って思ってるけど、まだまだ多忙な毎日でもあるし、歳取ってきて疲れてすぐ寝ちゃうのでボチボチです、たぶん。

…なんですが、これは「…んなことを言ってる場合じゃない!」と思わず唸ってしまいそうなくらい、めちゃめちゃパワフル?というか勤勉なお婆ちゃんのドキュメンタリーで、疲れてるなんて言えない話(^^; あ、お婆ちゃんは失礼ですかね。かの「RBG」、アメリカの有名な法律家、性差別などと闘った女性の話で、「ビリーブ」というタイトルで伝記的な映画も作られてて、私もそっちは既に観ていました。

パワフルと書きましたが、見た目は小柄でおとなしげ、中身もそこそこウイットに富んでて可愛らしい。「悪名高い」とか「悪魔のような」とかそういう感じは全くなくて、穏やかで知性溢れるこつこつタイプの女性です。成し遂げたことは本当に偉大というか、物凄いことを成し遂げていて、相当無理もしてきたと思うけど、そういうことも感じさせないオンオフのバランス感覚の良さが素晴らしい。そしてそれが夫である最良のパートナーとの出会いで成せたことだというのもとても良かった。彼は仕事をしたい女性にとっては理想的な人だし、この人もまたかなり魅力的な人だったんだなと思います。

彼女は本当に法律家としての資質に富んだ人で、常に勤勉で冷静で平等で正直。感情的に決してならないところが、受け手に主張をスッと聞き入れさせててすごい。同じ内容でもキーキー言われたらすんなり入ってこないですもんね。こんな人があの時代にいてくれたことの有り難さ。歴史ってこういう稀有な人によって作られるんだなあとつくづく思う。今の時代が混沌としてるのはそういう魅力や底力のある人を生み出せてこなかったことに起因するのかも。若者がこの人に惹きつけられるのもわかる気がする。

こんな人はもうそうそう現れない気がするけど、こういう人が出てこないことには世の中は変わらないのだろうなと思います。人が人として能力を発揮できる時代がどれだけ続くのかわからないけど、まだ修正が可能なら彼女のような有能な人がたくさん現れて世界を変えていってくれないかなあ、…なんて事まで思うのはちょっと飛躍しすぎかな(^^; でもAIに操られてる世界より人が生き生きと活躍してる世界の方が断然ワクワクしないですかね。
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