これもずっと観たいなと思ってた作品。しばらく探さないでいるうちにアマプラで観れるようになってた。
自然農法で農場をやりながら自然と共存して暮らす生き方は理想。特にこれからはAIみたいな先端技術と対極のところで、人が未来の地球で生きてくための方法として見直され、その方向に進もうと思う人も増えてくるんじゃないかと思っている。ただ、ここまで人は自然とかけ離れて暮らし過ぎた。そうそう簡単にこの暮らしを実現出来るとは思えない。動物の生き死に一つとっても、カタツムリさえ触れないような人もいるだろうし、鳥や動物の死骸を処理することが出来る人は少数派。だんだん慣れたりもするだろうけど、この映画で見るような農場の暮らしにすんなり入れる人は多くはないと思う。
また、ここまでの規模となると相当な初期投資や資金繰りができないと無理だろうから、そこをクリアできる人もそうそうはいない。
それからアランという人が出てくるけど、この人がちゃんとした人かどうか確認できるまでは結構ドキドキした。こういう世界には何となく胡散臭い人もたくさんいそうだからだ。理想を求めて頑張ったけど、変な人に引っかかって失敗したなんて話、結構ありそうじゃない?
そういう意味でも彼らは賢くて、困難を糧にできる精神力もあり、成功を引き寄せる力があったということかもしれない。でも、だからって彼らは特別で、ふつう簡単にこんなことできないんだから夢見てないで諦めなよとは言いたくない。誰にだって理想を形にするチャンスはあっていいから。
そんな無謀な夢を実現した話をこうして観られるということには意義を感じる。あまり脚色もなさそうだし、わりと踏み込んで困難な部分も描いているから触発される側もすこしは覚悟めいたことも考えられる。
理想は理想。だけど何もしなければ何も得られないとも思う。これから地球はどんどん大変なことになっていきそうだから、ぜひ若い人たちはこの世界に理想を求めて欲しいと思う。私も小規模ならまだ何か出来るかな。ちょっとそんな気持ちにもさせられました。しばらくそんなことを考えちゃいそうです。