映画としては評価低いでしょうね。チープというか、「ラブストーリー系」の括りのなかでもそんなにランク上でもない感じが全体にでちゃってます。なかでも不倫を許さない気持ちが強い人には胸糞悪いだけの話かもしれないですね。
でも、私も歳をとったのかな。何だか泣けたのです。
娘婿はやりたい放題のアホな方の不倫男。対してクロードのリリィへの気持ちは純愛。その辺も対比を考えてのことでしょう。人間生きてればそんなに正しいことばかりは出来ない。時には人の道を踏み外す（側から見て）ようなことも、わかっててもしてしまう時もある。それが傲慢なのか純粋なのか。それでだいぶ違うと思うんだけどどうでしょうか。
「正しい」ことだけが本当に正しいのか。気持ちが清らかなら正当化していいというような気持ちもないし、若いものにはわからん、歳をとって初めてわかるのだというような不遜な気持ちもいいとは思わないけど、経験は人を寛容にするし、強くもするのだということを、少しだけでも思って、この映画を見てもらえたらなと思いました。
人の人生は何をするにしても胸を熱くしてなんぼだ、と私は思います。そういう意味ではこの映画、ちょっと胸熱だったです。
一生想い続けられる恋（愛）、しかも誰も傷つけることなく。歳を重ねてやっと辿り着けたのかと思ったらグッと来てしまいました。
