焦げすーも

グッバイ・クリストファー・ロビンの焦げすーものレビュー・感想・評価

4.5
「プーさんと大人になった僕」を鑑賞1ヶ月後に、またプーさん映画に泣かされる羽目になるとは。。
こちらはプーさんの絵本に翻弄された実在の親子の話。「プー僕」でのシーンとリンクする場面がちらほら。
例えば「プー僕」で序盤の戦争シーンがやたらリアルだったことに違和感があったが、プーさん作者がWW1の戦場でPTSDになって転地療養のため森に住むようになった背景を考えると合点がいく。
また、プーさんとクリストファー・ロビンの思い出の地も何度か出てくる。これも本当は父子があの場所でプーとその仲間たちと一緒に遊んでいたんだよなあと。

反戦論考を書きあぐねた作者が、子供との戯れでできたのがプーさんの絵本で、間接的ではあるがその絵本が原因で息子のクリストファー・ロビンが徴兵志願に凝り固まるという皮肉な展開が一番泣けた。兵隊では皆が一兵卒だという”丸山眞男を引張たたきたい”的論理。

母親とナニーのやり取りも見どころのひとつ。「子どもを産んだのは誰だと思う?」「子どもを産むだけなら牛でもできますわ」のくだりは最高。
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