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ゲット・アウトのLATESHOWのレビュー・感想・評価

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
3.8
現代のサミュエル・フラー。

オープニングで意味深に流れる
Childish Gambino「Redbone」。
目覚めろ!ではなく
目覚めたままでいろ!と歌われる。
結局、人間が一番怖いな。
情報なしで観て
実は宇宙人の侵略的なネタかな?
と思ったら実に嫌な展開に。
なんて悪意に満ちたパーティだろう。
ビンゴ大会の醜悪さ。
白人グループに一人だけ混じる
日本人。
今は黒人が流行さ!と
つい叫ぶ白人。
差別と偏見を逆手に取り
白人女性が豹変する瞬間。

「両親は差別主義者じゃないし
父は三期目があればオバマに投票する人よ」

なんかおかしい。
なんかおかしいだろこのセリフ。

オバマに投票したからといって
差別がなくなる訳じゃないんだと
見開いた目で思い知らされる。
公然たる差別に憤っても
無意識の差別に気付かされた時
どれほどこの行為が闇深いのか
風刺の視点から思い知らされる。

銀のスプーンは白人の富豪の象徴で
耳に詰めた綿はかつて奴隷達が摘んでいたもの
と、後で解説を読み
皮肉な描写の旨さで二度驚く笑
臭いものに蓋しがちな日本じゃ
企画の段階で無理だろうな。
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