koya

ゲット・アウトのkoyaのレビュー・感想・評価

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
4.0
日本では作る事ができない映画。
色々な人種が暮らすアメリカならではの特殊な閉塞性。

アフリカ系アメリカ人のカメラマン、クリスの恋人は完全白人のローズ。
ローズの両親に紹介する為に週末、田舎のローズの実家に行きますが、管理人や使用人が黒人で、妙によそよそしく変な空気。
週末は祖父のパーティが開かれると集まってくる「ハイソサエティ風」の白人たちは表面はにこやかで、どこかおかしい。

この映画の凄さは「何か変だ」という落ち着かない気持をずっと最後まで継続させている緊張感だと思います。
映画は最初の10分が大切だと思うのですが、この映画もつかみはばっちり、何が起きるのか・・・引っ張ります。

昔のブライアン・デ・パルマ監督の映画って、ツッコミどころはあるけどこんな不安な空気が続くミステリ映画を作っていましたよね。『殺しのドレス』など。妙なしつこさも同じです。
人種がどうのこうの、というより身体能力に目をつけたあたりが今風かもしれません。
koya

koya