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ターシャ・テューダー 静かな水の物語のmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

3.5
アメリカの絵本作家 ターシャ・テューダーの自宅で90歳を過ぎた彼女に密着するドキュメンタリーです。

ターシャの家はバーモント州の山の中に息子さんが18世紀の工法を用いながら1人で建てた手作りの家ってだけでもすごいのですが、季節の花たちに彩られたお庭がまた素晴らしく美しくて、なんですかここはこの世のパラダイスですか?と思うほど、まさしく絵本の中の世界に飛び込んだような素敵なおうちとお庭に魅了されました。

家の中も薪ストーブとロッキングチェア。
電化製品もあまり使わず昔ながらの暮らしをひとりで続けているんですね。
必要なものはたいてい手作りで、自然志向で、これはもう「人生フルーツ」や「ベニシアさん」と同じ系の素晴らしきスローライフなんです。
文明社会にどっぷりと首まで浸かっている私にはとうていできない遠い世界の話なのですが、とにかく自分のやりたいように生きる、人生を楽しむというターシャの生き方がただただ羨ましかったです。
なんで自分はこんなにクタクタに疲れながら毎日働いてるんだろうか…などとつい思ってしまったり。

でも、ターシャは一人暮らしではあるけど、近くに息子さんが住んでて、毎日来てくれたり、孫夫婦がお庭の手入れなどなど献身的に手伝って彼女の理想の生活をがっしりと支えていて、それもすごいと思いました。

ターシャが描く懐かしさに満ちた動物たちや草花や子ども達の絵が、優しいタッチでとても素敵だし、これは本も読んでみたくなりました。

亡くなったあともターシャの家と庭は維持されてるみたいなので良かったです。
なんかとっても癒されて毒抜きに持ってこいの作品でした。

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