NAO141

クルエラのNAO141のレビュー・感想・評価

クルエラ(2021年製作の映画)
4.0
〈そして彼女はクルエラとなった👿〉

ディズニーの名作『101匹わんちゃん』。子どもの頃に親と何度も何度も観た作品である。当時『101匹わんちゃん』に登場するダルメシアンを飼っていたこともあり、この作品が本当に大好きだったのだが、作品そのものよりも強烈に印象に残ってしまったキャラクターがいる。それが本作の主役〈クルエラ〉である。毛皮が大好きでダルメシアンの毛皮でコートを作ろうとするディズニーヴィランとしてとんでもない女性なのである。性格悪いし、運転は荒いし、常に煙草を吸っていてヤニ臭そうな女性…。子ども心に強烈に怖かった記憶がある…。
本作はクルエラがいかにして我々の知るクルエラになったのか、その「過去」を描く前日譚(というか誕生譚)作品。
※個人的に前日譚作品は大好き!笑

作品としてはとても面白かった!
曲も良く♪ファッションも素晴らしい。本作は第94回アカデミー賞で〈衣装デザイン賞〉を受賞している。本作のファッションは見ているだけで楽しい!
クルエラ役にエマ・ストーン、バロネス役にエマ・トンプソン。この〈エマエマ〉コンビの演技も最高に良い!
とくにエマ・トンプソン、もはや説明の必要がないくらいの名女優だが、本作では『プラダを着た悪魔』のミランダ的なファッション界のカリスマを見事に演じている。『101匹わんちゃん』に登場するクルエラはむしろエマ・トンプソン演じるバロネスの方がイメージに近い。それ程にエマ・トンプソンがエレガントで狂気な女性を演じている。彼女は『ハリー・ポッター』シリーズでシビル・トレローニー先生という少し不思議オーラが出ているキャラも演じているが、キャラクターがバロネスとはまったく違い、その演技力の幅はさすが名女優である笑

ジャスパーやホーレス、ロジャーやアニータ、ポンゴやパーディなどお馴染みのキャラクターが登場するのも嬉しい。
ラストに流れる有名な〈クルエラの曲〉やはりクルエラといえば、このロジャーが作詞作曲したテーマ曲に限る♪笑
※ちなみに本作ではラストにロジャーやアニータにポンゴやパーディをプレゼントしたのがクルエラということになっているが、ということは彼女がポンゴ達の名付け親…。名付けておいて、プレゼントまでしたわんちゃん(ダルメシアン)が成長したら毛皮を剥ごうとしているとしたら…とんでもないヴィラン苦笑。さすがにそんな奴ではない…と思いたいね。

ディズニーの女性ヴィランとして〈マレフィセント〉など様々なキャラクターがいるが、個人的には〈クルエラ〉が最恐の女性ヴィランである笑。幼少期の記憶とは恐ろしいものである笑。

クルエラはラストでバロネス・フォン・ヘルマンの豪邸を手に入れ「ヘルマンホール/HELLMAN HALL」を「ヘルホール/HELL HALL」にしてしまった。
人間(MAN)をやめた地獄(HELL)の悪魔(Devil)クルエラ・デ・ビルの誕生だ!
上手い終わり方だな~。
ディズニーのヴィランもなかなか良い!
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