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ピーターラビットのNMのネタバレレビュー・内容・結末

ピーターラビット(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

ピーターたちが、家を守ろうとするホーム・アローン状態のニンゲンと知恵対決、そしてやりすぎたウサギもニンゲンも最後に反省する物語。ウサギ側が勝って終わりかと思いきや、善悪二分の単純な話ではなく、結末は意外で好みだった。
急にうさぎの心の声が聞こえるというのはちょっとずるい気がするが。

けっこうドラスティックな設定がちらほらで面白い。
個人的に、ピーターたちはシャツなどを着ているがその色合いがそれぞれの毛色に合っていて気に入った(茶毛に茶色服の子だけは時々ばかにされる)。もちろん人間たちのファッションや建物の設えもいかにもイギリス的で素敵。
私はピーターたちは人間でいうと幼い子どもかティーンぐらいかと思っていたのだが、声優陣はけっこう大人な声。日本だったらきっともっと子供っぽい声だろう(吹替版を観ていないので知らないが)。
一見脇役っぽい従兄弟のベンジャミンが意外と重要な役。
マグレガーおじさんには動物愛がなかったようだが、トーマスは自然を知らなかったとはいえピーターたちのせいで躍起になってしまった面もある。実は彼にも良いところもあることが時々示されていた。
あと英語が非常に分かりやすいので勉強してる方にもおすすめ。今まで観たなかで一番簡単。イギリス英語で良ければ。


あらすじ
ピーターの父親はマグレガーさんにラビットパイにされた。
ピーターもまた彼に捕まえられたが、ちょうどそのとき発作か何かで突然死。
悪者がいなくなりピーターたちと周辺の動物たちは庭の畑と家を乗っ取って大騒ぎ。

一方ロンドンの施設で生まれ育ったトーマス。
デパート(ハロッズ)で必死に働いている。
田舎は嫌い、自然に全く興味なし、清潔好き、完璧主義。
しかし昇進を目前にして話がフイになり、ヤケを起こして暴れだしたところをクビ。

ちょうどそのとき大叔父であるマグレガーの家を相続したことを知り、その金で自分の店を開きハロッズの客を奪ってやるぞと決めた。

到着すると、動物たちが好き放題していたのを見て驚きがっかりしたが、翌日からせっせと掃除を始めた。
ピーターたちを見つけ、早速駆除にかかる。街まで行き爆薬を買ってきた。

お隣の女性ビアは売れない画家。
トーマスとお互い惹かれ合いすっかり仲良くなった。
ビアは自然、動物、特にうさぎを愛している。
うさぎ駆除は彼女にバレずに遂行する必要がある。

ピーターたちは毎日愛情を注いでくれたビアを取られて悔しい。
さらにビアはピーターがビアの絵を台無しにしたと誤解し、怒ったビアの家から追い出された。
動物たち、特にピーターはビアを母のように慕っている。負けられない。

最終対決。
ピーターたちの反撃でついにブチギレたトーマスは庭に入ったピーターたちにウサギ退治の小型ダイナマイトを次々投げつける。
そこにビアが訪れピーターたちは助かり、ウサギに爆薬を仕掛けたこともバレた。

ちなみにビアに家とピーターたちの巣は吹っ飛んだ。
実際に爆破ボタンを押したのはピーターだが。
トーマスは去ったが、ビアも引っ越してしまう。
これでは意味がない。

ピーターはビアの愛情を独占するためのエゴを自分で分かっていた。
全て台無しにしてしまったままではいけないと思い直した。ここは気に入ったシーン。うさぎなのに倫理観が高すぎる。

ロンドンに戻ったマグレガーは運良く復職。
ピーターが会いに行き戻るよう説得した。この時トーマスは彼らの声が心で聞けるようになっており、職場を飛び出しビアのもとへと走る。
ビアは爆破したのはトーマスではないと知り、トーマスともピーターとも仲直り。
諸々解決してめでたし。
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