ホイットモア大統領

夜明け告げるルーのうたのホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)
3.5
POPな皮を被ってるけど、結構なホラー。

設定からして、
・人魚に噛まれたら人魚に
・陽の光で燃える
・不老不死

…て、吸血鬼伝説を下敷きにしてるよね?

犬が人魚になってるなんて、デフォルメがなきゃ人面魚的な感じだろうし、
それが漁港の魚を食い荒らし、そして、その骨が陸上を闊歩するなんて伊藤潤二的。

また、リゾート開発は『ジョーズ』、
子を守るために意思を持って襲い来る魚は『オルカ』と、往年の海獣パニック的でもある。

湯浅監督がどこまでそれらを意識したか、はたまた偶然かはわからないが、
主人公とルー、バンド仲間との、"一夏の青春モノ"として見るのも良し、
オカルト要素のある"モンスター・パニックモノ"として見るのもアリな、風変わりエンターテイメント作品。

「お爺ちゃん、何かあるのかなあ。」
なんて思ってたら、傘ァ!!(泣)
この使い方、映像美、感動レベル、さすがアヌシーでグランプリを取った湯浅監督というところ。