立てぇゴミ共!!倒れる時は死ぬ時よ!!
壊滅的な不器用さという点でいえば、私も本作の主人公と同じで、自分はガッキーではないという点を除けば非常に感情移入できる良いキャラクターだと思った。
そう思わせてくれたのは瑛太演じる萩の劇中の台詞の力が大きく、ここで救われたと感じた人は少ないと思う。
原作もののアレンジが上手い古沢良太のもうひとつのライフワークでもあるオリジナルの映画作品は、「リーガルハイ」や「デート」といった連ドラ作品と比較すると厳しい評価を受けがちだが、映画ならではのテンポの良さはドラマにはない魅力がある。
家族と恋人に捨てられた二人の再生の物語になっているのはきっと偶然ではないだろう。
クライマックスで多満子が語る台詞は、古沢作品が繰り返し主張してきた、震災以降の「絆」という胡散臭いもの言葉に対する一つの解だと私は思った。