ホイットモア大統領

マザー!のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

マザー!(2017年製作の映画)
3.5
実は『レクイエム・フォー・ドリーム』を中学生の時に見て以来、ダーレン・アロノフスキー監督のファン笑
この人、初期から全くブレないので恐れ入る。

ここからは完全に個人的な見解だが、この監督の作家性は、「人生における輝き(再生・始まりetc.)と終わりを描く」ものであり、それは自身の宗教観に基づくものだと思っている。

そして、一見するという最悪な結末でも、必ずほんの少しの希望や光を残していく。
この辺のバランス感覚が上手いから、話題の監督として君臨し続けているのではないか。

本作は、そんな監督の集大成、というより上記の作家性を究極の形で表現したものだった。

上映中止になった理由も、終盤のあのシーンのせいというより、作品のテーマで人が入らないと判断されたからだと思う。

とりあえず、前作の『ノア 約束の舟』と、製作で参加した『アフターマス』を見てから見ると、本作を理解しやすくなるはず。
あとは、エド・ハリスとミシェル・ファイファーの夫妻というのが、怪しさ満点で最高。