津波で大きな被害を受けた岩手県大槌町。かつて町があった場所はかさ上げ工事のために土に埋もれてしまう。この町で生まれ育った映画作家は、震災後に生まれた姪に向けて、彼女が大人になる頃には見れなくなる風景について映画で伝えようとする。監督は2011年に『槌音』を発表した大久保愉伊。彼が生まれ育ったふるさとの記憶と風景を、未来の姪に向けたメッセージで語る、ビデオレーターのようなドキュメンタリーが本作『ちかくてとおい』である。「2041年あなたの目の前には、どのような町並みが広がっているのだろう?そこではどんな景色が見え、どのような音が聞こえるのだろう?」インタビューもなければ、登場人物もいない。ある日突然消えていった風景から、これから生まれる風景を想像させる映像詩。
東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故で、遠く離れた場所へ避難した福島県双葉町の人々に密着したドキュメンタリー。原発事故により、福島県双葉町の住民1423人が、約250キロ離れた埼玉…
>>続きを読むベラルーシに生まれ、フランスを拠点とするコズロフ監督は北方領土・国後島を訪れ、その現状を見つめる。日本人が残した生活用具を掘り起こす男をはじめ、国境政策に翻弄された住民たちの生活は決して安…
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