FumiyaIwashina

あしたは最高のはじまりのFumiyaIwashinaのレビュー・感想・評価

あしたは最高のはじまり(2016年製作の映画)
3.7
親子の温かいドラマの中に陽気な笑いも取り込んだ良作。突然預けられた娘のために体を張って仕事をしたり、母親のことで嘘をついたりとサミュエルのいい父親っぷりがただただ素敵だった。
フランス人のサミュエルがロンドンに移ってきて暮らすため、フランス語と英語の掛け合いもおもしろかった。
母親は一度寝た男の元に突然現れて赤ん坊を押し付け、大きくなったらまた突然現れて裁判を起こしたりと非常識にも見えるが、エンディングで語られているように、完璧な親など存在せず、誰かを一方的に悪者にしないことにもこの作品の優しさを感じる。
最後の方でグロリアが嘘をついてサミュエルの元に戻ってきてからのパートは特に秀逸で、隠されていた事実も明らかになる。とても、辛いけれども出会いの素晴らしさが身に沁みてくる。