踊る猫

南瓜とマヨネーズの踊る猫のレビュー・感想・評価

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)
4.1
点は高くなってしまうが、具体的な評価はどうしたものか困る。ソツのない映画だな、という印象を受けた。男女関係を描いていながらドロドロしたところがなく、それでいてありがちなスカしたセックスレスな関係をいかにもシャレオツな映像で描いたというわけでもない、ハートウォーミングで地に足の着いた映像で描いているのだ。その泥臭さのなさが非現実的に感じられる向きも居るかもしれないが、私はこれはこれでひとつの理想の人間関係のあり方なのではないかとも思った。原作は例によって未読だが、意外とこれこそが「リアル」と感じられる方も居られるのかな、と……彼氏との不仲、元彼との再会、だけれども……と期待を裏切り、波乱を感じさせない平熱な展開で持って行くこの映画には独自の味があるように思う。だから、大きな凡ミスがない、小作りなのだけれどピリッとスパイスの効いた映画だなと思われた。
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