へたれ

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男のへたれのレビュー・感想・評価

3.5
良かったとこ1 ゲイリー・オールドマンの演劇的な解釈
顔はチャーチルに似てないし、特殊メイクもチャーチルに似せるというより、いかにして太らずに済ませるかという超絶技巧だったので、ものまね芸として見るのは全く意味がない。
代わりに楽しめるのは、名演説家として知られるチャーチルの、録音されていない名演説の劇的な再現。有名なWe shall fight on the beachesの演説も、戦後に録り直した冷静なバージョンをベースに演じる俳優が多い一方で、今作ではテンション増し増しのアジテーションになってるのが演劇的で良かった。

良かったとこ2 ジョージ6世
ゲイリー・オールドマンとは対照的に、ジョージ6世役のベン・メンデルソーンは、映画史上最も外見が本人に似てるように感じた。

ダメだったとこ 後半の雑な展開
基本的にはフィクションだというのは、ミス・レイトンが1940年に秘書になってるという設定からも明らかだけど、それにしても地下鉄の長過ぎる一駅のシーンといい、ミス・レイトンとのシーンといい、停滞した話を乗り切るために過剰にドラマ化した展開をさせるシーンが後半何度も続くので、興ざめ。
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