2作目の評判が良いらしいので観た2018年作。冒頭の「東映」マークで分かるように「仁義なき戦い」などの実録任侠映画オマージュの志高い作品。
警察の悪行と暴力団の仁義が対比され、その間を行き交うように危うい綱の上を渡る主人公たち。ゴア描写もほどほどで飛び交う広島弁の凄みが心地よい。
殺人や小慣れた暴力がありふれ血みどろな画面の中で、自身の信念を揺るがされ、正義の行方を模索する松坂桃李が躊躇なく振るう暴力が一番怖かった。
作中のナレーションは古き良き雰囲気が出てよかったが、終盤のセリフ説明だけが無理矢理でなんだか残念。中村倫也の鉄砲玉感やピエール瀧の顔はやっぱり素晴らしい。
『アウトレイジ』シリーズや『無頼』などキャストの被りはあるものの、違う楽しさに溢れている
