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返校 言葉が消えた日のdecapのレビュー・感想・評価

返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)
3.1
台湾の白色テロを題材にしたホラー作品。
60年代の思想弾圧下における青春と静かな闘争を軸に、社会的不安や抑圧がそのままホラーとして具現化されているのが恐ろしい。
クリーチャー的なものやビジュアルがやたら作り込まれていると思ったらゲームが原作だとか。このテーマでホラー、そしてゲームになってる事自体が凄い事実だし、ヒットしているのも凄い。
基礎的な知識や当時の空気感を知っておかなければ入り込みづらい気もするが、作品テーマとこの作品自体の使命が一致して眼前に突きつけられる展開には目が離せなくなった。
同テーマを扱った『非情城市』や『牯嶺街少年殺人事件』が引き合いに出されているが、画面の作り込みや没入感は『デビルズバックボーン』や『パンズラビリンス』を想起するのでデルトロ監督に近いのかも。
監督はこれが長編デビューのジョン・スー。今後も楽しみすぎる
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