kazu1961

大和(カリフォルニア)のkazu1961のレビュー・感想・評価

大和(カリフォルニア)(2016年製作の映画)
3.7
🔸Film Diary————————————————-
▪️本年鑑賞数 :2021-454
▪️#死ぬまでに観たい映画1001本 ※※※/1001

🖋凄い才気を感じる作品です。宮崎大祐監督、最近のDIYシネマ系の中でとても注目している監督です。神奈川県大和を舞台に、米軍基地問題、同様の沖縄の問題、福島の現状、貧困などの社会的・政治的な日本の問題に強烈なメッセージを提示しながらも、もう一方で自己のアイデンティティの物語、鬱屈した息苦しい青春を生きる女性の物語を独特なラップを交えた視点で描き上げている才気あふれる作品です。

🖋日本と米国、それぞれの羨望と卑屈になる気持ち、そんなクローズアップされることが少なくなった事にも米軍基地がある大和だからこそ、今も臨場感を持って描かれるんでしょうね。

🖋さらに俳優陣の演技も見どころ。韓英恵、逃げ場のない息苦しい青春を生きる孤高の存在感ある主人公の女性サクラを凄い熱量で演じています。特にカリフォルニアからやって来たハーフの少女レイとの出会いが、彼女の内面のスイッチを押してからの変貌の演技は圧巻。

🖋本作は前述の宮崎大祐が監督した作品です。北欧最大であるタリン・ブラックナイト映画祭をはじめ、世界中の20近い著名映画祭に招待され、ニューヨーク・タイムズやハリウッド・リポーター、ヴァラエティと言った海外メディアで絶賛された作品なんですね。

😙物語は。。。
神奈川県大和市。この町は戦後米軍基地と共に発展してきました。厚木基地の住所はカリフォルニア州に属しているのだという都市伝説があるといわれています。この町に住む十代のラッパー・長嶋サクラは日本人の母と兄、母の恋人で米兵のアビーに囲まれ、この町同様、複雑な関係性の中で育ってきました。アメリカのラッパーに憧れて、サクラは毎日ラップの練習と喧嘩に明け暮れます。ある日、アビーの娘・レイがカリフォルニアからやってくることに。日米のハーフで、サンフランシスコで生まれ育ったレイ。好きな音楽の話をきっかけにして2人は距離を縮めていくのですが。。。

🔸Database————————————————-
🎥邦題 :『大和(カリフォルニア)』
原題(英題):※※※
🎥製作国 :日本・アメリカ
🎥初公開 :2016
日本公開 :2018/04/07
🎥上映時間 :119分
🎥受賞 :※※※
🎥監督(製作):宮崎大祐
脚本 :宮崎大祐
原作 :※※※
音楽 :Lil' 諭吉
出演(声優):韓英恵、遠藤新菜、片岡礼子、内村遥、宍戸幸司

🔸Overview (映画. comより)———————
「夜が終わる場所」の宮崎大祐監督、「霊的ボリシェヴィキ」「たとえば檸檬」の韓英恵主演による、神奈川県大和市を舞台にした音楽青春映画。厚木基地の住所はカリフォルニア州に属しているという都市伝説がまことしやかに囁かれている神奈川県大和市。十代のラッパー・長嶋サクラは米軍基地とともに発展をしてきたこの町で、日本人の母と兄、そして母の恋人で米兵のアビーに囲まれて暮らしている。アメリカのラッパーに憧れるサクラは、ラップの練習とケンカに明け暮れる毎日を送っていたが、そんなある日、カリフォルニアからアビーの娘レイがやってきた。レイとサクラは大好きな音楽の話をきっかけに徐々に距離を縮めていくが……。
kazu1961

kazu1961