パーカッション、EDM、現代音楽っぽいBGMも不穏で効果的。
独特な物語性や雰囲気を醸すのは
「感情が無い少女」の設定がいちばん効いてると思う。
アマンダは感情が動かない。
だから利害が発生しない。
ただ、友人リリーのこころに寄り添っただけ。
アマンダには、こころがある。
だから友人の代わりに罪をかぶることもいとわない。
そして施設からリリーに送った手紙が、
感情なきゆえのもっともな正論を世間に問いかけていたのように思えた。
先天的な感情欠落者のアマンダ
後天的にこころを捨てたリリー
どっちが、人間的なのだろうか?
でも、今後生きづらいのは
リリーの方じゃないかな?
だって、こころを捨てても
感情だけは残っているのだから…
スリラーの形態を持ちながら
哲学的主題へ昇華している…
個人的にはそう感じました。
信じられないほどセンスのいい作品だと私は思う。