さうすぽー

リバーズ・エッジのさうすぽーのレビュー・感想・評価

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)
3.4
自己満足点 68点

こちらはDVDで観賞しました。
原作は「ヘルタースケルター」の岡崎京子です。


良かったです!
ただ、この作品も残念ながら「まあまあ」止まりでした。
恐らく、この映画が「衝撃の」というフレーズを推してた事があります。
そこまで大きい衝撃が無く、少し物足りなさを感じてしまいました。

ですが、青春映画として面白かったです。
90年代の高校が舞台で、恋人がいる女子高生の主人公二階堂ふみが、恋人が虐めている男の子(吉沢亮)を何度か助けます。
その縁で、吉沢亮が自分の「宝物」と称して河川敷にある「死体」を見せた事で奇妙な友情が芽生える物語です。

青春群像劇ですねぇ、青春はやっぱり好きです!

ただこの作品は、いわゆる青春の「闇」を扱っています。
暴力、セックス、薬物、犯罪等を描いているし、二階堂ふみと吉沢亮との友情関係を結ぶのが「死体を見たこと」というイビツな青春群像劇ではありますが、上記4つの要素を抜いたら、友情が芽生える事で女の子が成長していくという青春ものですので、この4つの要素がクリア出来るなら結構楽しめると思います。

主要人物も人間味があるキャラクターが多く、特にモデルをやってる吉川こずえが一番心情的に理解ができて良かったです。

また、時代設定が90年代なので映像も90年代の映画風に撮られていたのも興味深かったです。
また背景と音楽もマッチしていて、思春期の鬱憤がたまるような川水の汚さとゴミの多さ、そして歪みのギターが絶妙でした。

ただ、演技面はみんな普通で、インパクトある俳優陣はそこまでいなかった印象です。
二階堂ふみや吉沢亮も、見たことない役柄ではあったし良かった所もありましたが、同時に物足りなさを感じる部分もありました。
観音崎役の上杉柊平や吉川こずえ役のSUMIREは今回初めて見るキャストでしたが、頑張ってたと思います。
ですが、吉沢亮や今言ったキャストも期待が持てるので今後が楽しみです。

主題歌である小沢健二の曲が結構微妙でした。
元々小沢健二の曲自体が好きじゃないのですが、それとは関係無く今回の映画のトーンに合ってなかったです。
どちらかというと歪みエレキギターのような雰囲気なのに、軽快なアコギを交えたフォークソングというのが個人的にダメでした。

ですが、イビツな青春映画として全体的に楽しめました!

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(追記)
性描写が理由で一応R15指定になってますが、かなり生々しいです。
正直R18でも良くないか?というくらいですので、露骨な描写を嫌う方は注意が必要です。