ベルサイユ製麺

エターナルのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

エターナル(2016年製作の映画)
3.0
イ!ビョンホン主演!
ふう、コレは気が抜けないよ。ジャケット写真ではスーツなんて着ちゃっているが、いつ如何なる方法で自慢のボディを曝け出してくるか分からないのだぜ?とにかく画面の隅々まで隈なく見ておかないと、例えば柱からクギとか出てたら器用にスーツをひっちゃぶいてボディを見せつけてくるだろう。仮に猫と戯れるシーンがあったとすれば、「おいおい!よせよ!笑」とかじゃれ合っている間にビーリビリ〜でテラテラと輝くボディを長毛種一匹で隠した姿のイ・ビョンホンが立ち現れるって寸法サァね!彼にかかればゴアテックス®︎だろうがバリスティックナイロンだろうがビッリビリだぜ!よっ!イ屋!!
しかもジャケット写真に踊るコピー、「映画史上に残る衝撃のラスト」だと⁇…衝撃の脱ぎっぷりとは?エキストラ数百人と共に一斉に脱ぐイ・ビョンホンをドローン撮影?スーツでバンジーを決めて、戻ってきたときにはもう剥き身?いや、寧ろ最初から裸で、最後に着る⁈うわぁ楽しみ。ビョンホン史に残る衝撃の脱ぎに期待・大!

…と、思ったらど頭から超弩級鬱展開。←画数!
証券会社の支店長のカン・ジェフン(イ・ビョンホン)は、本社の強引な経営判断による大規模な不良債権発生の割りをくらいお先真っ暗、顧客からはド詰めと、心身衰弱しきっていた。彼の妻子は語学習得、将来の為etcでオーストラリアに住まわされているが、基本放ったらかし。…愛は?
薄暗い自室でPCに向かいソリティア、いやオーストラリア行きのチケットを購入するか悩むジョフン。 …そしてENTERをパシッ。
以降、オーストラリアのあんまり栄えない住宅街をウロウロするイ・ビョンホンを概ね1時間くらい見ることになります。しかもずっとスーツ着てんだよ!なんで⁇なんか上手いこと、コアラの爪でいくとか、マッシュルームの大きさにビックリして破けちゃうとか、オペラハウスの屋根に一枚ずつ引っ掛けていくとか出来るでしょー⁈
まあ、ついでに映画の話もしますけど…、コピーに踊る“衝撃のラスト”。ちょっと映画好きだったり、少なくともFILMARKSに居るような方だと多分前半で分かっちゃうやつだと思うのですよね…。実際自分もアッサリ分かっちゃって、その視点で観てると分かるのですが、…この映画の作劇、演出、相当に拙い。正解が分かって見ててもミスリードしそうなチグハグさです。ずっーと鳴り続ける陰鬱なピアノの劇伴もイタズラに猜疑心を掻き立ててしまい、普通のドラマだと思う方が困難だし…。なにより最大の問題は、オチに至るまでの工程が全て、ずっーとつまらないのです。ホントにイ・ビョンホンが住宅街ウロウロしてるだけ。コレは厳しいです…。

思うに改善すべき点は2つ。先ずジャケットに“衝撃のラスト”とか書かない。せいぜい“ラストに何も無い…とは言い切れないかな?最後まで観てみれば?”くらいに留めておくべき!
も1つは、当然イ・ビョンホンの服装です。仕事柄、服装はスーツがマストだと言うのなら、せめて前面だけに出来なかっただろうか?背中は裸で僧帽筋・大円筋・広背筋は拝ませていただきたい。或いはボディペインティングはどうだろう?オーストラリアの照りつける日差し、滴る汗、溶け落ちるスーツの絵。あら、やだイ・ビョンホン!それか、チームラボがプロジェクションマッピングで、ダサいEDMにのせてパッパッパっとスーツになったり裸になったり、あと、アンリアレイジの紫外線で色の変わる生地を使っ…