『ロング，ロングバケーション』(2017)で認知症の夫婦の生き方を見事に描いたパオロ・ヴィルズィ監督。
本作は精神疾患を持つ二人の女友達のそれを描きます。
共にハンディキャップのある人々のQOL(人生の質、生活の質)についての作品でした。
世の中にはQOLに点数を付けて数値化する試みもあるようですがおよそ無機質な評価手段に過ぎません。
人それぞれに皆違うQOLは何で量るのが適切なのでしょうか？
どのように生きたいと本人が考え、それがどの程度実現されているかを他人ではない当人がどう感じているのかを如何に量るのか？
トスカーナ地方の眩い陽光の中、閉鎖的な施設を抜け出して車を走らせている二人の底抜けに明るい笑顔にヒントがありそうです。
