Aya

しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイスのAyaのレビュー・感想・評価

3.5
日本人には馴染みのないカナダの画家、モード・ルイス。

えっと、この映画を知ったのは昨年の7月、韓国であの結婚式の後の押しぐるまシーンの公開ビジュアルを見たとき。
韓国でのタイトルは「내 사랑」「私の愛(愛する人)」いいタイトルだなと思いました。

例のごとく、なんの話か知らないけど、カナダ映画でイーサン・ホークとサリー・ホーキンスということで見ようと思っていたのですが、邦題でなんの映画かわかってしまいましたw
(しかしチケットを買うときタイトルが言えず「なんとかの絵の具・・・」って言って買ったw)

サリー・ホーキンス2018年上半期だけで4作目・・・(注:京都は「ホロウ・クラウン」が初公開のため今年です!!)

インディー映画かな?くらいに思ってIMDBでバジェトを調べたら€だったw
アイルランド、とカナダ合作ということで相性良さそうですがあまりこの組み合わせは聞かないかも。

イーサン・ホークが特にいい!という噂を聞いていたのですが、すごいよかった・・・。
元々好きですが、なんと無骨で不器用でブサイクなイーサン・ホーク・・・。
あのイーサン・ホークが全然かっこよくないし、しかもかなり年取って見えるのもすごいと思います。
でも全然魅力的じゃなくない。

対して主役のモード・ルイスを演じたサリー・ホーキンスはもっとすごい。
元々華奢な体型とメソッド演技が見事に活きたリウマチ患者っぷり。
役柄としても「シェイプ・オブ・ウォーター」と似てますね。

いわゆる普通の人よりもハンデを持ちながら、本人は至って普通で自身の身の丈にあった幸せの中で淡々と暮らすことに幸せを感じ、満足している。
だから幸せそうなんだよ!
自分の人生に満足してる人は、どんな金持ちよりも美人よりも幸せそうに見えるんだよ!!

周りの色んな人に色んなことを言われながらも、頑固で好意的な人には好意を、心無い人にはハッキリ物申すところも似てる。

特にサリー・ホーキンス本人も絵を描いていたということで、モード・ルイスがあのクッソ狭い家ってか箱の中や身の回りのものにサクサクと可愛らしい絵を描いてゆく過程は目線を含めとても素晴らしいし、なんか絵自体が色鮮やかで可愛いらしいからその空間が幸せっぽい。

普通、イーサン・ホークぐらいの無骨な男なら、そんなガキみたいな真似やめろ!とか言いそうなのに、そこには拘らずやることやるなら勝手にすれば?とほっといてくれたのは優しさだと思うし、後にこの2人が結婚し、生涯を共にしたことを考えれば、내사랑だよ・・・。

ただこの2人の関係が始まった家政婦と貧乏な雇い主、しかもお互い妙齢である、という図式は遠い国の年代も違う身からすると飲み込みずらかった。


日本語字幕:牧野 琴子
Aya

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