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ありふれた悪事のNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

ありふれた悪事(2017年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

2023/07/23鑑賞。71点。
いつ見ても犬を食う文化は引く。

〈あらすじ・ネタバレあり〉
1987年、ソウル。
ベテラン刑事のソンジンは後輩のドンギュと一緒に、17人を殺害した連続殺人鬼逮捕のために張り込みをしていた。
真犯人を見つけたものの2人は取り逃してしまう。真犯人を逮捕するまでの間、ソンジンが誤認逮捕してしまったクリーニング屋の客・テソンを犯人として拘置所に収監することに。
真犯人を見つけ出して逮捕したものの、実はその人物も連続殺人とは無関係と判明。
そのうえ、ソンジンの友人で自由日報の記者・ジェジンが、"テソンを犯人に仕立てたこと"を知ってしまう。

ソンジンとドンギュは、テソンを口止めして釈放しようとするが、彼は自分が殺人をやったと自白する。
驚く2人だが、ソンジンは国家安全企画部の若き室長・ギュナムに呼び出され、テソンに関する極秘資料を渡される。

何かおかしいと思いながらもソンジンは、ドンギュと一緒にテソンを起訴するための手続きを踏み、テソンを有罪にするため時には証拠捏造にも加担する。

そんな中、ジェジンに遺体安置所に連れてこられたソンジンは、【真犯人は既に死亡している。犯人が死亡すればこれまでの捜査は無駄になってしまうため、テソンが犯人としてでっち上げられた】と知る。
ギュナムは、ジェジンがテソンの周囲を嗅ぎ回っていることを知り、彼を捕らえるよう部下たちに命じる。

一方でソンジンは、国家安全企画部のシン次長に気に入られ、度々酒の席に呼ばれるようになる。
次長は新車をプレゼントし、ソンジンに足の不自由な息子・ミングクがいると知ると医者を見つけて手術の手筈を整えてくれる。

足の不自由なミングクに手術を受けさせ、耳の不自由な妻を内職から解放したいソンジンは、ギュナムと取引してジェジンを売ることに。
ソンジンの予想通りジェジンが現れ、彼を自宅に泊めてやる。家族とジェジンが眠るとソンジンはギュナムに連絡を取り、ジェジンの身柄を引き渡す。

国家安全企画部によってジェジンは拷問の末殺害され、階段から落ちた事故死として処理される。
ミングクの手術は無事に終わったものの、彼の死体を見たソンジンは取り返しのつかないことをしたと後悔する。

シン次長が収賄容疑で逮捕される。
逮捕を仕組んだのは、以前からシン次長と反りが合わず排除したがっていたギュナムだった。
後ろ盾を失ってしまったソンジンは、まだ僅かに残っている良心からテソンを釈放すると、連続殺人犯でっち上げとジェジンの拷問・殺害に関与したことを告発するため検察に出頭する。

そんなソンジンの動きに気づいたギュナムは、彼が家族と眠っている間に家の中に一酸化炭素を撒いて暗殺を図る。
ソンジンは目を覚まして生き延びるが、彼の妻と息子は死亡する。

ソンジンは国家安全企画部の捜査官に捕まる。
その捜査官とは、後輩刑事だと思っていたドンギュだった。
ドンギュは、ソンジンに銃を向けるものの彼を尊敬する気持ちから解放。

ソンジンは銃を持ってギュナムの前に現れると、彼を逮捕して警察署に連行する。
しかし、国家安全企画部の妨害によって逆にソンジンが逮捕される。

検察の取調べを受けたソンジンは、自身に妻殺しとジェジンの殺害容疑がかけられていることを知る。
実は息子・ミングクが生き延びて保護されていることを知ったソンジンは、やっていない2つの犯罪を自白して収監される。 
"ソンジンは警察に潜入した北朝鮮のスパイであり、そのことに気付いたジェジンを殺害後、通報しようとした妻も殺した男"として報道される。

時を同じくして、自由日報の記者によって【ジェジンが国家安全企画部によって拷問・殺害された】という記事が写真とともに世間に流通する。
ギュナムはトカゲの尻尾切りで組織から見捨てられ、起訴は免れたものの失脚する。

この事件を受けて政府の腐敗に我慢ならなくなった国民は、護憲措置と独裁政権打倒を求める運動を開始。
韓国の民主化が成立する。

それから30年後。
ソンジンは、2件の殺人に対して無罪判決を言い渡されて釈放される。
裁判官の中にギュナムがいることに気づいたソンジンだったが、息子と孫に会いに行くことに決める。
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