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グッバイ・ゴダール!のskm818のレビュー・感想・評価

グッバイ・ゴダール!(2017年製作の映画)
3.7
ゴダールの妻だったアンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝を元にした話で、アンヌの話というよりはある時期のゴダールを描いた話かなあ。アンヌと一緒に暮らし、「中国女」を撮り、68年のデモに参加し、カンヌ映画祭を中止に追い込むゴダール。しかし過激な言動に友人たちは次々離れ、アンヌもついていけなくなり、ゴダールも苛立って酷い言葉を投げつける等。
つまらんことはないんだけど、全体的に眠くて色々見逃してるなあ。これ細部を見せる映画だからなあ。台詞も多くて、見逃しがちょっと残念。
ステーシー・マーティンの可愛らしさ。表情がいい。彼女を見てるだけで飽きない。
それにデモ。これ多分68年のメモリアル映画でもあるんだろう。デモやそれに続く暴動や学生集会の描写がかなり多い。この辺は興味深く見ていた。ユダヤ人はナチだ発言とかね…いやわかるけどね、言い方がまずかったね。それにこれ、誰がどういう立場でどこから言うのか問題にもなってくるし。
単純にゴダールは反ユダヤだということではない。別に反ユダヤちゃうしな。
イデオロギーと芸術に関わることの葛藤も、おいらは作る側ではないが、なんとなくわかるような気がする。制作にせよ享受にせよ、芸術に関われるということ自体特権的なことだからなあ。
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