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X-MEN:ダーク・フェニックスの群青のレビュー・感想・評価

X-MEN:ダーク・フェニックス(2019年製作の映画)
1.9
X-MENのシリーズとしては完結編?ニュー・ミュータントが本当のシリーズ完結編だけど、あれはスピンオフ的な感じが強そうだし、主要メンバーが登場するメインの話としてはやっぱりこれが最後という形になるのかな?

X-MENのシリーズはそもそもそんなに好きになれていなくてそれはMCUが流行っている今でも同様。なんでだろうね、絵的に魅力を感じられないんだよなぁ。個人的な一番好きなのは今でもファースト・ジェネレーションです。
デッドプールはスピンオフ感が強いからまた別シリーズのような扱いだと思う。

そんで、今作の前のアポカリプスはそれなりに楽しめたから、今作は楽しみにしていた。が、公開当時は忙しく、また他の観たい作品より優先度が低く今まで観てれいなかった。


結果的には観に行かなくて良かった…というかそれ以上に虚無しか感じられなかった…なんでこんな完結編になってしまったんだ…スターウォーズのスカイウォーカーの夜明けも酷かったけどこれは、それ以上…


何が虚無ったというと、ストーリーの真新しさや伝えたいことがなかったことに尽きる。

ジーンの能力が悪い方向に覚醒してしまい仲間に迷惑をかけるから逃亡、プロフェッサーXことチャールズはそんなの関係なく君は君の力を信じるんだと言って説得するために奔走する、というお話。
それ前作でもやってたし、今までも他のキャラで何度も何度もやっているやりとりだし…

ジーンは能力を暴走させ悲劇が起きるがそれに対して反省はするものの、その件について特に話が展開しない。ただ逃げるだけ。そのキャラの悲劇はなんだったんだろうか…必要あったのだろうか…

ジーンの暴走の原因はチャールズなんだけど、それを批判してた相棒は復讐心で頭いっぱいで、単独でエリックを訪ねる始末。
エリックもエリックで悲劇に対して怒りで頭いっぱいでジーンを襲撃。
君たち何も学んでいないのか…いくらなんでも短絡的すぎるし、その短絡さで今までのシリーズで話が悪化したのに…と説得力のない脚本のためキャラの動きが全然納得できない。


ジーンは答えが見つからないと思っていたら、なんか自分のことを肯定してくれる奴が出てきて…と、この敵キャラは原作にいるんだろうけど、劇中で描かれるリアリティラインを普通に超えたキャラ設定のため、このシリーズでその方向性の敵やる?という感じが否めず、違和感しかなかった。
しかもこの敵、チャールズやエリックにとってはいきなり出てきてよくわからんけど邪魔してくる敵という扱い。敵の背景を全く知らないまま戦っている。ぜ、全然面白くない…


観ていても何も気持ちよくなく、時間だけがただただ過ぎていく。


アクションは要所要所が良かった。特にラストバトルの狭い列車内の戦いは良かった。エリックの能力は画面映えする。かっこいい。マイケル・ファスベンダーだし笑
しかしこれ以外は、ダメ。
特にクイックシルバーの扱い。
彼の能力は特性上、物理的には最強なので使い所が難しいのはわかるが、あからさまな重傷を負うシーンを入れることによって事実上の退場にし、後には出てこない。ラストに出てくるだけ。
なんとも呆れた扱い。これをうまく扱うのが脚本家の仕事でしょう…


オチも普通。ネットの海は広大だわって感じの終わりなんだけど、単純に面白くない。エリックとチャールズがいつかのアレをするというのは良かったけど、ただ終わりだからそれをさせただけ、にしか見えず、これまた納得度が低い。


なんでこんな続編を作ったのだろう…
これじゃあ前作で終わっていた方が良かった…

観終わった後、何も残らなかった。
観たという事実だけしか残らないかった…
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