「venom」
まさかこれ程までにヴェノムへの愛で身震いする作品だとは思わなかった！
諸事情で雁字搦めの中で原作の設定を上手に踏襲し、人々に愛されるダークヒーローとして見事にエディとシンビオートを生まれ変わらせていた。
"彼らがスパイディーと出会わなかった"ifの世界。面白いじゃないか！！
トム・ハーディ演じるエディはマーベル映画史上最もうだつの上がらない主人公だ。プライドは高いのに要領は悪くさして特殊技能も無い。そんな彼の歪ながらも情に熱い所がとても好印象だった。
文字に起こせば殆ど漫画のエディと性格は変わらないのにこんなにも漫画以上に愛着が湧くのはきっとトム・ハーディ自身の魅力なんだろうな。
個性派イケメン俳優として好感度爆上がりである。
ただ映画版ヴェノム、良かったとは思うが今後のユニバース化には懸念や課題もあると思ったのが正直な所。
そもそもスパイダーマンの脇役達だけで話は何作ももつのだろうか？ユニバースものが大成功したのはMCUが特例なのであって他が真似してもそうそう上手くいくもんじゃないように個人的には思う。
それにヴェノムの造形や動きには原作好きとしてやはり不満がある。特にウェブシューターが使えないのでビルの間を飛び回るあのスパイダーマンシリーズ特有の映像的快感が無いのは痛手だ。
この手の映画の大事な要素として正統派でもアンチヒーローでも"人々から愛される"事が重要で、ネットの反応を見るにそれは大成功だったように思う。
それにトニー・スタークやブルース・ウェインの様に自身に問題を抱えてるヒーローはカッコいい！
様々なマイナス要素を抱えつつもヴェノムはダークヒーローの誕生譚として大傑作ではなくとも大成功だと僕は思う。
いやあ良かった！ありがとう！これから広く長くヴェノムが愛されますように！
