ましゅー

ラッキーのましゅーのレビュー・感想・評価

ラッキー(2017年製作の映画)
3.7
更新しました。連続6日間寝落ち。

いやぁ運動不足のところに張り切って1万歩以上の散歩をすると、やっぱりそれなりに疲れて夜はすや~と寝てしまいますね😅
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恒例の土曜深夜(日曜未明)の自宅鑑賞は飛んでしまったので、昼間の用事(と若干の昼寝🤣)をこなしてから、日曜日夕餉の少し前に珍しくこの時間に自宅でお酒を飲みながら、とはいえあまり長々観ても家族に迷惑なんで、サクッと観れるこいつ(88分)をチョイスです。
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前々から観たかった、名脇役ハリー・ディーン・スタントンの最後の出演作にして遺作となったこの作品。
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御年90歳の彼が主人公で同い年、まさに等身大の通称ラッキーを演じ、あの鬼才そして彼の盟友デヴィッド・リンチを始め、ハリーの出世作となったエイリアンに同じくダラス船長役で出演したトム・スケリットなど渋どころが脇を固め、さらにはゾディアックでの怪演が強烈に印象に残ったジョン・キャロル・リンチが監督とあっては、期待しない方が無理ってものです。

さて………
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いい…いいじゃないですか。この肩の力の抜けた感じ。

映画自体はドライな見てくれなんだけど、人と人の繋がりはそれなりにウェットで温かみを感じる。
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派手派手しいイベントがある訳でもなく、どちらかと言えば淡々と、老いた身体をありのままさらけ出しながら、ラッキーのとある日常を描いてるのに
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クスッと笑えるエピソードや、含蓄のある海兵隊での出来事、ここはリンチのこだわりか、家出した亀にまつわるあれやこれや(リクガメと水棲ガメの違い!)の積み重ねで、時にはほんのちょっぴりハラハラするけど、登場人物みんなの人柄が表れてとっても心地いい気分にさせてくれます。
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さすがに90歳、余命僅かとは自覚しつつも、あるがままを肩肘張らず最後まで生きる。
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その決心めいたものが静かに深い余韻となって迎えるエンディングで、とうとう現れた彼の姿に、やっぱり人生そうバタバタせずにのんびり気ままに行こうよ、と念押しされたようで、ここ数週間の緊張感が解れたのは間違いありませんでした😊

うん。いい映画でした。
ましゅー

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