しろくま

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。のしろくまのレビュー・感想・評価

3.3
《チャイムを鳴らすが返事がない》
鍵を開けて家の中に入ると妻がワニに食われていて…。〝ちえさん!〟〝危なかった。もう少しで消化されるところでした。あなたは命の恩人です。ありがとう〟〝奇跡の生還だね〟

そして、何事もなかったように〝さあ、ご飯にしましょう〟って言われても…。買い物をしていて、たまたま1/2スケールのクロカイマンのワニが5万円→3800円という超激安で売られてたからって、それを買ってきて夫にドッキリを仕掛けることを思いつく妻って凄すぎる。これ一回だったら、笑って済ませられるけど、それからも嫁の死んだふりが続くって何?yahoo知恵袋に相談する前に、奥さんとじっくり向き合って話し合おうよっていう案件。そしてラストで明かされる驚愕の真相の筈が、風が吹いてきて何を言っているのか聴こえないという、山口百恵の〝美・サイレント〟みたいな展開。はぁ?何それ!

そして、もう一つ不思議なのが、真っ昼間に〝月が綺麗ですね〟って言って抱きつく妻の謎の行動。この言葉ってある文豪の愛を伝える都市伝説なんだけど、肝心な時に自分の言葉で思いを伝えないのって何?これって、心揺さぶられるものを見た二人が、〝美しい〟とともに感じて、心通わせることができれば〝そこに愛はある〟ってことで、〝月=愛〟と表面的にとらえて、月も出ていないのに〝月が綺麗ですね〟っていうのは、違うかなあ。寄り添って同じ方向を眺め共感しあえたら〝花が綺麗ですね〟でも〝虹が綺麗ですね〟でも、何気ない言葉に愛を込められるっていうことなんだけどね。

翔んだバカップルの〝何かあったのか劇場〟だけど、榮倉奈々さんの死んだふりだったら、何回でもOKかな。あれだけリアルに再現できるんだったら、放送局や劇場の大道具さんとか、映画の特殊効果とか、コスプレの衣装作りとかの仕事の方が向いてるかもね。

視聴メモ:2023.06.26/100/図書館DVD
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