恭介

チャーリーズ・エンジェルの恭介のレビュー・感想・評価

チャーリーズ・エンジェル(2019年製作の映画)
3.7
クリステンの変顔を見るだけで、劇場に行く価値はある(笑)

本国で酷評されているほど酷くはないし、ポップコーンムービーとしては充分楽しめた。

マックG版の2作品と比べておふざけ加減とお色気要素とワイヤーアクションが減退しているので、全く別物として鑑賞した方が楽しめるかと。

主人公達を替えてリプートするぐらいだから違った要素がなければ意味がないし、現代版にアップデートされるのも当然の成り行き。本人達が割とガチで演じているファイトシーンも生々しさを打ち出しているので新鮮。

それに加え、華麗にコミカルに繰り返される変装、ちょっとした色仕掛け、エンジェル達の掛け合い、適度なアクション、あまりシリアスになり過ぎない展開などなど、一応元祖TV版からのらしさはちゃんと継承されていた。



ただし、チャーリーズ・エンジェルのリプート自体が望まれているかどうかは別問題だけど。
時流を考えるとTV版の要素をそのまま引き継ぐのも難しい。かと言って大幅に変更を加えるのもオリジナルの魅力を損なってしまう。うーん・・オリジナルの知名度も欲しいし、全く違う新しい作品として企画を通すのも難しいご時世。

しかし知名度と言ってもオリジナルのTVシリーズは40年以上前だし、マックG版でも20年前だ(笑)この辺の世代感覚の読み誤りが本国での興行収入に現れているのかなと。

ストーリーや設定自体はちょっと事件規模の小さいミッション・インポッシブルの女性版と言っても間違いない。多分、ソニーもあわよくばミッション・インポッシブル並みのシリーズものが欲しかったのだと思う。オリジナルのTV放映時期もさほど大差はないし(ミッション終了後、3年後ぐらいにチャーリーズ放映開始)あれだけ大ヒットシリーズとして成功してるならエンジェルも・・みたいな。

しかし甘くはなかった(笑)

それでも主人公の3人はそれぞれ違った魅力を持っていて楽しませてくれた。
人間離れしている手足の長さとスタイルで格闘するエラ、お笑いとホンワカさを出しているナオミ、そしてこんな肩の力が抜けていて、楽しそうに演技しているのを初めて見たような気がするクリステン。彼女の変顔は反則だ。
もう一度言うが、彼女の変顔を見るだけで劇場に行く価値はある(笑)

キャラクター的な魅力は良かっただけに、欲を言えばアクションシーンにもう少し目新しさというか、工夫が欲しかった。

昔からのファンにはそれぞれの思い入れもある、かといって新しい現代のファン層にもアピールして取り込まなくてはいけない。そんな旧作リプートの難しさがちょっと出てしまったのが悔やまれる。

内容的にリプート1作目にしては、まずまずだっただけにシリーズ化の芽が摘まれた感じがするのは勿体ない。
けど、アリシア版のトゥームレイダーもシリーズ化は難しいと思われたけど、2作目が製作されるみたいだから何が起こるか分からない(笑)

クリステンのバージョン違いの変顔をぜひ続編で!(笑)
恭介

恭介