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黒い下着の女
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『黒い下着の女』に投稿された感想・評価

倉吉朝子は、アイドルっぽい顔立ちだったので、こんなにやさぐれた感じのサゲマン役で個人的に意外。男が振り回されて破滅に向かうという、いどあきおな世界観。
横領罪に手を染めた女性(倉吉朝子)が、内気な青年(上野淳)を懐柔しながら、無軌道な逃避行を繰り広げる。女を武器にしながら世渡りする女性の顛末を描いている、日活ロマンポルノ。

脚本家いどあきおの一貫した女性像が、本作においても炸裂している。本能に従うことにより、セックスとマネーに充足した生活を実現させていくという、一寸先が真っ暗闇の刹那的な生き方が綴られていく。

主人公の一挙手一投足が活気に満ち溢れており、崖っぷちなのだけど、崖からの転落を寸前で回避しているような、珍妙な感覚を楽しむことができる。「いざとなったら心中したらええ!」という気持ちの、カウンター精神を生き甲斐にしているところが面白い。

主人公カップルのやり取りでは、「なんでブラジャーから金が出てくんねん!」→「わからん!」の丁々発止が至高。一方、子供を誘拐した後の展開は、尺の都合によるものか、やや強引さが際立っている。
3.5
横領した金を持って逃亡している男女による破滅の時を遊んで待っているような一見のんびりとしているけれど物悲しい時間が全編に流れていて、そんな刹那の時間をエロやどうしようない痴話喧嘩をしながら費やす主人公たちは馬鹿ではあるがいつしかそんな彼らが羨ましくなってしまうのも事実。

脚本を担当したいどあきお作品に登場する娼婦としての性を持っている女性がそんな自分の行為に抗うことも出来ずダラダラとプレイに興じていくというドラマスタイルは本作でも顕在で、日常への物足りなさから犯罪へと駆り立てられたヒロインの心境とマッチして自分という世間で認知された人間がそこから外れて泡のように消失していき開き直りつつも生の自分とひっそりと向き合っているようなドラマへと昇華されている。

アナーキーに性と生を謳歌している前半から後半は少年を誘拐してのドラマへと転換するが、やや物語の流れが性急でちょっと強引なところがあるのが残念(男が突然風邪を引く件は『傷だらけの天使』の水谷豊を思い浮かべた)。それでも少年が犯人であるはずの男女との間に妙な結束力が生まれて疑似家族のようになっていくところはちょっとグッときた。

随所に他ではなかなか見ない凝ったカメラアングルが登場して、空虚な主人公たちの心情を表現する。特に堂々としたパンチラ撮影からのカメラが空高く離れていく空撮はかなりのインパクト、あと線路での色々とスタッフが頑張ったのだなと苦労が察せられる撮影も。

人生なんて本人の意思とは関係なく唐突に終わるんだよというメッセージが伝わる突き放したようなラストも味わい深い、そこからの余計なドラマを加えず「終」で一気に終わらせるエンディングも無常の風が心に押し寄せてきた。

大阪弁をはじめとする方言が多く登場する演出も東京という都会やメディアにより画一されていく文化に馴染めない人間たちの生態を描いた本作に合っていて個人的には好きかも。

『黒い下着の女』に似ている作品

宵待草

製作国・地域:

上映時間:

96分

配給:

  • 日活
3.7

あらすじ

アナーキストの谷川国彦は無政府主義者のグループ・ダムダム団の仲間になる。そんななか、ダムダム団は右翼の大物の孫娘を誘拐。その令嬢は、国彦が以前温泉で出会った北条寺しのだった。しのは誘拐とは…

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