宵待草の作品情報・感想・評価

「宵待草」に投稿された感想・評価

uuu

uuuの感想・評価

3.5
まず細野晴臣の音楽が見事。

高橋洋子を汽車に乗せて見送るけど、その3秒後には汽車を降りて3人で歌うとこの呆気なさ、空気の抜けた気球が落ちてくるとこの画面が幸せだった。

意味不明なでんぐり返し
WINSRIVER

WINSRIVERの感想・評価

5.0
傑作オブ傑作。チャンバラ→気球での逃避→チャンバラの一連の活劇が見事すぎる。憲兵姿での銀行強盗もいい。世の中を小馬鹿にした感じも見ていて清々しい。細野晴臣の音楽が神代映画にこれほどマッチするとは。
反体制組織に属している青年(高岡健二&夏八木勲)が、誘拐されてきた令嬢(高橋洋子)の保護を契機にして、右翼と左翼の両団体から狙われる立場になってしまう。アメリカン・ニューシネマの系統を日本の大正デモクラシーに置き換えている作品。神代辰巳による一般映画であり、音楽を細野晴臣、脚本を長谷川和彦が担当している。

本作の主人公は「革命家の理念とは何ぞや?」という疑念を抱えている青年。娯楽と退廃が混在するハイカラな世界観の中で、冒険譚が繰り広げられる。とりわけ「映画は所詮作り物」とする映画撮影隊のシークエンスは、後年のロマンポルノ「黒薔薇昇天」を想起させるものがある。

気球、車、サイドカーなどを駆使しながら、「場の移動」を繰り返していくのが単純に面白い。姫田真佐久による長回しも十分に堪能することが可能(蒸気機関車の到着シーンがスゴイ!)。しかし、登場人物が唄をうたい続ける演出がクドイので、鼻白んでしまう側面あり。

初見のときは、主人公が突発性の頭痛により七転八倒するのが、ラストのでんぐり返しへの伏線だと思い込んでいたのだが、後々に調べてみると、悪天候のため機関車が運休になり、即興演技で変更された結果が、でんぐり返しだということが判明。脚本通りに行かなかった心惜しさがあるけれど、真っ白な吹雪が退廃芸術のような映像を作ってくれているので結果オーライ。
つまらない時のゴダール映画を観てるのと同種の苦痛を感じた。
でんぐり返りのシーンとか、ああいうわざとらしさが無理。
も

もの感想・評価

5.0
男女3人の逃避行ものだが、徹底してサスペンス性を排除している(冒頭は長回しで、拳銃を奪いに交番に入る→銃声→男が警官に追われるまで喜劇のようにありえない程早く進行、銀行泥棒のシーンでも緊張感が走る少し前に細野晴臣の少し茶化したような音楽が入ったりする 等)

神代特有とも言える乗り物を捉えたショットもすごいキレをみせる。映画撮影中「いいのかこれで」「いいのよ!」(このやり取りも最高)と話しながら気球に乗る。しばらくすると、気球に穴が空き徐々に降下していく。その様子を列車に乗った別の集団が発見(列車の窓からその様子が見える)→落下点で待ち構える→数人のバストショットの後景に画面全体に気球がゆっくり倒れこむところは息を呑むほど最高。
Rikako

Rikakoの感想・評価

4.0
俺たちに明日はないのパロディかと思った。でもこっちの方が好き。挿入歌の冬の出逢いが細野晴臣すぎて良かった。
nagashing

nagashingの感想・評価

3.5
神代辰巳×長谷川和彦×細野晴臣という豪華すぎる布陣で製作された一作。アメリカンニューシネマへの憧憬が大正のアナーキズムを経由してホモソーシャルな連帯へと結実する。三つ巴の抗争はぐだぐだ、三人の逃避行はだらだら、細野晴臣によるメインテーマはゆるゆる、といったぐあいのまったり進行。青春らしい痛みも、吹き出る鮮血というよりかはじっとりしたうずきといったおもむき。三角関係において女が疎外されてしまうというところがユニークで、彼女はふたりの男が自身の美学や友情に殉じ、ロマンティシズムを共有するための触媒にすぎない。突然、画面いっぱいに不時着した気球の球皮がおおいかぶさってくるカットはマジですごかったです。空気が抜けきってしぼむまでの時間差を利用した鮮烈な不意打ち。
一

一の感想・評価

-
まさかのニューシネマ。歌を口ずさみながら戯れに逃走する女ひとり男ふたり。やっぱり海は行き止まり。
isis2315

isis2315の感想・評価

3.0
俺たちに明日はないみたいだった。ただ、あんまり面白くなかった。気球から映画の撮影シーンはメチャクチャな感じで良かったけど。
アナキストたちの群像劇でありながら、政治臭は極めて薄く、最後はでんぐりごろごろでまとめるというある意味ストロングな神代演出がお茶目。

姫田さんの本には、脚本がめちゃめちゃ面白かったって書いてあったけど、仕上がりとどの位違うのか読み比べてみたい。
>|