ましゅー

クワイエット・プレイスのましゅーのレビュー・感想・評価

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)
3.8
ここのところ2作続けてほっこりめの映画が続いたんでハードに攻めます。劇場非鑑賞期間(2014~2018年)終盤の作品で、以前から観たくてたまらなかったこいつを昨晩(今朝未明)鑑賞 @Amazon Prime Video です。
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ところで映画の煽り文句、キャッチコピーって大事だと思うんです。
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「アカデミー賞受賞!」「パルムドール受賞!」とかの映画賞系、「全米興収No.1!」「Xmasシーズンオープニング興収1位!」「韓国国民の80%が観た!」とかの興行成績・動員数系を始め、最近では「驚異の満足度99%!」(Rotten Tomatoesの数字ですかね~)とかの評論サイトの得票率も使ったりしてますよね。
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そういう数字が伴わない場合は「全米が泣いた!」とかもあったりしますが(それはもはやネタ🤣)、やっぱり映画会社・配給会社の宣伝担当が知恵を絞って付ける煽り文句って魅力的だと思うんです。
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余談ですが、私、実は宣伝ぽい仕事をやってたりしますんで、いわゆるファクトとしての数字や事実ももちろん信用に足る判断材料とするんですが、映画の内容を端的に表し且つ人の「知恵」「感性」「経験」そして「想い」というものが込められた「コピー」にどうしても惹かれてしまうんですね。
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「古くて」「偏った」趣味嗜好なんで
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・「決してひとりでは見ないでください」
・「宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない」
・「ハルマゲドン接近」
・「数学できんが、なんで悪いとや!」
(あ、これは単なる劇中のセリフですね😂)
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もう、こうした珠玉の煽り文句は既に私の中では金言ですよね。
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短ければ短いほど、コピーというのは覚えやすいですし、それだけインパクトもあると思うんです。そうした条件が整った映画のキャッチコピーが「まさにこれ」だったんです。
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『音を立てたら、即死』
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………「即死」だけでも映画の煽り文句としてはこれ以上ないパワーワードだと言うのに。

ましてや「音を立てる」と「即死」がどうやったら結び付くんでしょう?
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………いやいや。どうしてどうして。これが映画の内容そのまんまなんですよ!お客さん❗(誰🤣)
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そうした状況、限られた舞台、登場人物(全部で7人しかいない❗そのうち一人は死体🤣)で描かれるのは、極限状態に置かれた人間のサバイバルはもちろん、「愛」と「勇気」と「覚悟」。
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だからこそ、こんな絶望的な状況で子供なんかつくってる場合か?と突っ込むのは野暮も野暮。
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だって僅かな物音ですら聞きつけて襲いかかり、無惨に殺すような得体の知れない何者かに囲まれた中で、男の私からは想像もできない苦痛を伴い、声、いや最早 悲鳴ですよね、を上げないことなんて不可能な出産を、覚悟の上での子作りですよ。
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種の保存といった生物的本能もさることながら、大いなる愛なくしては出来ません。
(またそれに至る衝撃の出来事が冒頭にして起こります。)
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まぁそうした大上段に構えた見方をせずとも、如何にこの難敵をやり過ごすか、そして立ち向かうのか。
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まさに人間の人間たる「愛」と「勇気」と「覚悟」が存分に堪能できる、終末パニックホラーの秀作でありました。
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それだけにこのGW終了後に控えていた「PART II」の公開延期は残念無念ではありますが、我々も同じ人間。「愛」と「勇気」と「覚悟」を持って #ステイホーム 成し遂げて待とうではありませんか…❗
ましゅー

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