へたれ

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のへたれのレビュー・感想・評価

4.5
良かったとこ1 実在するとしか思えない演技
ムーニー役のブルックリン・プリンスは、どこまでが演技なのか分からないぐらい、本当に住んでる子のようだし、母親のブリア・ヴィネイトもいわゆる映画的な貧しいシングルマザーじゃ終わらない実在感。ウイレム・デフォーは久しぶりの当たり役に完璧になりきってた。

良かったとこ2 子供の目線と色彩
社会的にも経済的にも追い込まれてる親子を子供の目線から描くため、カメラの位置は低く、色合いも原色やパステルカラーを強調。話のハードさに比べて見た目だけがフィクションぽいのは、場所も含めて「ムーンライト」とちょっと似てる。

良かったとこ3 食べ物と遊びによる状況説明
この親子が置かれてる生活環境を詳しく説明する代わりに、何をして遊んでいるか、何を食べてるかを見るだけで状況が良く分かるさりげない演出。

良かったとこ4 エンディング
権利関係があってディズニー的なものは出せないのかと思ってたら、驚きの一点豪華主義。劇中唯一と思われるいかにもな劇伴が流れてからのiPhoneを使ったコマ落としがちな映像が、なおさらマジカルさを際立たせていた。この監督はiPhoneカメラの使い方が本当にうまい。

やや残念だったとこ 繰り返しが多い
アイスを食べる、風呂に入るといったシーンが何度も出てくるけど、日常を描くにしても繰り返しが多めで、上映時間以上に長く感じた。
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