あーや

スリー・ビルボードのあーやのネタバレレビュー・内容・結末

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

俳優陣は好きでしたが、終始全くノれなかったです。ストーリーのテンポがあまりに悪くてノれず、音楽も鼻につきノれず、誰にも感情を重ねられずにノれず。何を期待しながらこの作品を観たらいいのだろうか···?と考えている間にフランシスマクドーマンドがゲラゲラ笑って爽やかさを仕立てられた雰囲気で終わりました。犯人探しをしたり勝手に悪人へ墜落していったりするけど、どれもこれも中途半端でした。広告であるスリービルボード自体も皮肉のセンスがあるとは感じられなかったし(てかダサい)、ハレルからの手紙も大して泣ける内容ではないし(遺書での実は良い奴って演出は世界中での常套手段)、オレンジジュースを入れて渡す心情が理解できない。(私なら相手が全身火傷をしている間に顔面を力いっぱい一発殴っておあいこにし、それ以降一切の口をきかないで水に流す)
フランシスもクソババアやけど可愛いところあるババアだし、娘はまぁレイプされても仕方ないところを歩いていたんやろうし、マザコン刑事も馬鹿だけどそんなに悪い奴ではなかったし、結局犯人は捕まらないって何よ。カタルシス皆無で拍子抜けしました。結果誰も狂わないしね。誰も彼もがふわふわと宙に浮いてカッコつけていて観ている私の方が情緒不安定になりそうでした。んー。師匠から言われて確かにコーエン兄弟の作品の面白さが2本(でもそれもオールタイムベスト作品では到底ない)を除いてわからない私にはアメリカのぐだぐだ陰鬱系映画のユーモアは合わないのでしょうね。復讐に萌えるババア、ゲスい警官たち、流れ者のチンピラなどが殴ったり火を放ったり……閉鎖された暴力が存在するのもミズーリという土地柄が関係しているのでしょうが、この息苦しそうな街に一切の関わりの無い人生を送ってきた私にはこの作品を理解するのは不可能です。お手上げでした。私がアメリカ人ならこのユーモアに爆笑していたのでしょうね。来世でアメリカ人に生まれ変わったらもう一度観てみます。
あーや

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