タッくん弐

スリー・ビルボードのタッくん弐のレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.0
先ずは怒りの代償を怒りで贖おうとすること自体が間違っているのですと神発言

憎しみの連鎖反応で大変なことになってしまうのは人の業

炎の見せ方が今作では非常に有効的に使われ、作品の象徴とも言えるものでした

何とも赦すことの難しさたるや

周囲のどうしようもなさに得てして強がるものの決して本当の強さでない

改めて優しさとは強さであることを実感した次第であります

理由があるにせよ、主人公のおばさんのような方は現実世界において非常に恐ろしい

視野の広さ云々置いといて、目的を前にして周囲を全く気にしない姿勢は実に敵に回したくない対象でありますが

孤軍奮闘、初志貫徹、一気通貫、今作の主人公にはそんな模様が見えますので同情を誘いますね

個人的な話になりますが30代後半〜40代後半の女性から圧倒的に嫌われることの多い隠キャな小生からすると

無論皆が皆そうではないと理解しておりますが、とにかくもう関わらないように過ごすのが一番なんじゃないの根底には愛が潜んでいる

劇中、主人公が警察署に火炎瓶ぶん投げる様は在りし日の引っ越しおばさんを彷彿させる具合

アンガーコントロールの叫ばれる昨今、感情を押し殺したままでマジの人間像と言えるのかい

言いたいことも言えないこんな世の中じゃポイズンだぜ

先ずは自分を赦すところから

ときめきが消せやしない
いま、あなたに伝えたい
タッくん弐

タッくん弐