TakashiM

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜のTakashiMのレビュー・感想・評価

4.2
1980年に韓国で起きた「光州事件」が舞台。
わずか40年前という、ごく最近の、お隣の国での出来事だったが全然知らなかった。
本作の観賞後に、ググって初めて詳細を把握。こんなことがあったとは。

天安門事件のような、ミャンマーのクーデーターのような、自国の軍隊に国民が虐殺されるという事件。
近代社会であってはならないことだ。。


主人公のタクシー運転手は、貧しいながらも明るい性格で、可愛い娘を男手一つで楽しく育てている、ごく普通の人。

光州でのデモを全く知らず、高額運賃目的で、外国人ジャーナリストを乗せ、ドライブ気分で光州へ。

そこで初めて目の当たりにする現実、惨劇。
一度は光州を出るも、また戻る。
陽気なただのおじさんが、歴史の転換点に立ち会い、使命感に目覚める。
別人のような顔つきになっていくソン・ガンホ、さすがです。

タイトルやパッケージからは想像もつかない内容。
でもこうやって風化させず、良質な映画が出来上がったてことは、きちんと民主化した国になったってことだね。

逆に日本でこういうノンフィクションな政治社会派映画、全然思いつかないなあー。
あっても話題にならないんだろうな。。
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