日本のもったいない精神に共感したオーストリア人の監督が食品ロス問題を解決するために全国を駆け回るドキュメンタリー。
オンライン試写会にて。
普段から食品ロス問題には関心を持って、食べ残しはもちろん、調理の際に出る廃棄も極力少なくしようと努めているつもりではあったけど、まだまだできることはたくさんあったんだと思い知らされた。
ナスのヘタだったり野菜の皮だったり食べられることは知っていたけれど、当然のように捨ててしまっていたことを少し反省した。特に傷がついたりして見た目が良くない野菜は、実は野菜自体が傷を修復しようとして栄養価が高くなるという話は目から鱗。
食品ロスの問題となると避けては通れない賞味期限の問題も深刻。食べられるのにも関わらず廃棄となってしまった食品が山積みとなっている光景は何度見ても衝撃と罪悪感が薄れない。コンビニやスーパーで欠品を出すとペナルティがあるというシステムに問題があるというところまでは分かっているのに、そこから先がなかなか進まない。レジ袋の有料化がこれだけ世間で騒がれて議論が巻き起こっていることからも分かる通り、今まで当たり前のようにあった既存の便利さを捨てるのは難しいことなんだろうと思った。
食品ロスが増えている一方で貧困により満足に食べられない子どもが7人に1人いるというのも映画の中ではサラッと触れられていたけど、とても深刻なことだと思う。
そんな中でも自分たちのできる範囲で楽しみながら食品ロス問題に取り組んでいる方々はとても輝いていたし、監督のリアクションの一つ一つがお茶目で面白かった。
すぐに変えることは難しいかもしれないけど、一人一人が当事者意識を持って取り組んでいかなければいけないと思った。