勝ったのは農民だ

カメラを止めるな!の勝ったのは農民だのネタバレレビュー・内容・結末

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

「ネタバレを含んでいます。」の警告をした上でするコメントは今までも何回かありましたが、今作は特に、未見の人はこのレビューを読まないでほしいです。
本格的にネタバレします。🙇🏻‍♂️
知ってても十分に楽しめる映画ではあると思いますが、なにも知らない状態で観れる幸福を潰したくないですから。


で、8月24日からようやく地元の映画館でも上映が始まり、自分もようやく観れました。

自分が観たのはレイトショーの回だったのにすごく混んでました。😅
そのため予約がいっぱいで、3列目というかなり前の方に座らざるをえなかったんですが、これは良くなかったです。😫
最初の37分の本編を観てて、初めて映画を観て気分が悪くて酔いました。🤮
「1ヶ月前」の文字が出てからは普通に観れてホッとしました。♨️


ネタバレに気を遣う映画ではあるんですが、要はお話自体は、予告編に出ている以上のことは起きないんです。
「ゾンビ映画を撮ったヤツらのお話」。
つまり、[ゾンビ映画]じゃないんです。🧟‍♂️❌
1人も死なない、コメディ映画です。🤣
自分は、沖田修一監督の『キツツキと雨』を連想しました。


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『ブレアウィッチ・プロジェクト』や『クローバー・フィールド』なんかは、カメラを撮ることが目的化した出オチの映画に思えて自分は全然駄目でしたけど、今作はそうじゃなかったですね。🎥
脚本の出来が相当良くて、細かい伏線回収の連続なんです。しかも面白い。🤣

制作費300万円でこんだけの興行収入を叩き出すことはすごいコスパだと思いますが、自分は純粋に「よくこれを300万円で作れたな」って感じました。🤑

最初の37分の本編は、もし本当に視聴者として観たら、
怖いですけどかなりツッコミどころ・引っかかるところがあるんです。
実際のカメラマンがレンズに着いた血を拭き取るところとか。
「斧がある。ツイてるわ。」🪓のくだりとか、説明台詞すぎて1回目で笑ってしまいました。

でも本編37分以降は普通にウェルメイドだと思いました。

同じことをアングルを変えて、エンドロールも含めると3回観せられる訳ですけど、それでもリピーターがいるのも納得です。
これを2回観るということは6回観るということですね。😅


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俳優さんに関しては、無名な役者さんだからこそ、よりすんなり作品に感情移入出来ました。
役者さんも多分、これから仕事がいっぱい来ると思います。

特に、主人公の日暮隆之監督役を演じた濱津隆之さんがいいですね。😄
どこか応援したくなる愛嬌があります。歯並びがイマイチよくないですが、最後、彼と娘の日暮真央(真魚)の満面の笑顔一発でこの映画の爽やかな感動がグッと増しました。
奥さんの晴美さん(しゅはまはるみ)のリアル・サイコ感も良かったですし。

実際にあんなメンツの核家族ってちょっと歩けばいそうですね。
100世帯ぐらい、いそうです…。👨‍👩‍👧

プロデューサーの2人もいいですね。
古沢真一郎(大沢真一郎)と、大阪のおばちゃん的な笹原芳子(竹原芳子)も、実際にTV業界にあんな人がいるかは分かりませんが、ハマり役です。
アル中俳優の細田学さんを演じた細井学さんは「彼の趣味はスカッシュとひなびた温泉巡り♨️」とパンフレットに書いてました。
そんなことはどうでもいいです。😅

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上田慎一郎監督に関しては、彼がこの作品の制作に至るまで、色々な試行錯誤や紆余曲折があったんでしょうね。

仮に今作が彼の映画監督人生のピークで「一発屋」になったしても、今作を作ったことは「記録」にも「記憶」にも残るでしょう。それで十分です。
一発も当てられないで辞めていく映画関係者もたくさんいるでしょうし、逆に今作の主人公のように職業監督に徹して自分の作家性を押し殺して続けてきた人もたくさんいると思います。

監督の次回作は、もっと金がかかった映画を撮ることになるかもしれませんが、今作同様、脚本を練り上げて自分の作りたいように作って欲しいです。💰

鑑賞後の映画館全体のあの多幸感みたいなものは、なかなか味わえませんね。
評判の高さも納得の、大満足です🎉。
映画界で今年の流行語大賞があるとしたら、「俺はガンダムでいく!」(『レディ・プレイヤー・ワン』)と同じくらい、「ポン!」🙆は印象に残りますね。

あの護身術って本当に使えるんですかね❓
気になります…。