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ゲティ家の身代金のNUZOOのレビュー・感想・評価

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)
3.9
金で回ってる世界の残酷さの中で自分の心を保つには、という話に思えた。

結局その世界に片足あるいは全身をつっこむことになろうとも、とにかく強く生きぬかなければ、というスパルタなメッセージは裏を返せば、人は神頼みではなく自分たちで状況を打開できるんだという風にも受け取れる。
かといって、状況の打開に際して、アビゲイルにはチェイスが、ポールにはチンクアンタが、それぞれ側にいて手を貸してくれていたように、独力のみで頑張れということでもない。

映画の中で分かりきっていないところがあって、
チェイスがゲッティとの強行交渉で言ったセリフはどういう効果を生んだのか、なぜ動いたのかがよくわからなかった。誰か教えて。

ミシェル・ウィリアムズとクリストファー・プラマーが非常に良かった。
映画のクライマックスにかけての映像的な盛り上がりがちゃんとあって見応えあった。面白いです!



以降余談

共感が得られるとは思えないが、自分の中で「ストーンズにいそうな顔」というジャンルがあって(多分ブライアン・ジョーンズになんとなく似ているという程度)、『時計仕掛けオレンジ』のマルコム・マクダウェル、ルークの時のマーク・ハミルとかなんだけど、今回のポール役のチャーリー・プラマーという俳優もまさにその感じがして、60年代〜70年代を感じられる顔つきだなぁと思ったりした。

リドリー・スコットがケヴィン・スペイシーの役を全部撮り直したというニュースを前に聞いたのはこれだったのね、と今調べて知った。でも代わりの俳優がかなり良いでないか。

あとゲッティ・イメージズはこのゲッティが作った会社だというのを知った。
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