人間がカメラを扱いつつもカメラ自身がその自動性をより活かせるように、限定的ではあるがカメラを操作する人間の視点や技術をなるべく取り除くべく、作者の手からカメラを手放しキャストに預け、キャストがカメラを扱う時もファインダーを覗かないこと、カメラを撮影機ではなく「モノ」という意識で扱うことをルールとして撮影された。 撮影は四季ごとの4回で、一度の撮影は30分ノーカットと設定し、「夏篇」から始まり、「秋篇」「冬篇」「春篇」と続く合計122分の4章構成の作品となっている。脚本はなく、監督の只石が四季ごとの出演者とともに場所の設定と30分の中の一連の流れ、大まかな会話の内容を話し合い、即興的にほぼワンテイクで撮られてる。
視覚がなく、光すら感じたことのない全盲の加藤秀幸は、ある日映画を作ることを決める。加藤は、映画製作におけるさまざまな過程を通して、顔や色の実体、2Dで表現することなど、視覚から見た世界を知…
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>>続きを読む©︎2014 Hironori Tadaishi