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ルイスと不思議の時計のさんぴんのレビュー・感想・評価

ルイスと不思議の時計(2018年製作の映画)
3.5
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#映画備忘録 #20200510
#ルイスと不思議の時計
監督/イーライ・ロス
脚本/エリック・クリプキ
原作/ジョン・べレアーズ
#TheHousewithaClockinitsWalls
2018/アメリカ/105分
#Amazonプライム
#映画部 #映画好きな人と繋がりたい
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1973年出版のジョン・べレアーズ作
壁の中の時計シリーズ1作目の映画化。
原作は児童向けゴシックホラー小説。
脚本にスーパーナチュラルシリーズ
レボリューション、Amazonオリジナルの
ザ・ボーイズのエリック・クリプキ。
そして監督に我らのイーライ・ロス。
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イーライ・ロス監督作として観ないと!
とは思っていたものの、同年の
デスウィッシュと被ってて見逃してしまい、
この機にようやく観れた1本。
こんなファミリー映画、それも
ケイト・ブランシェットが出るような
映画にイーライ・ロスを充てても
いいのかと不安になった記憶がある笑
でも映画を観終えるとちゃんと
イーライ・ロス作品になっててニンマリ。
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イーライ・ロスといえば代表的なのが
ホステル、グリーンインフェルノ
ノックノック、アフターショック。
ほぼ全作品に共通している点が
主人公が割と理不尽に嫌な環境に
投げ込まれ、そこで立ち向かう話ということ。
本作でも事故で両親を亡くしたルイスが
引き取られた叔父の家で面倒なことに
巻き込まれていくというのが話の骨格。
それに加え、露悪的なゴア描写や
追い詰められる心理描写も特徴的。
この作家性、もといイーライ・ロス印は
本作にもちゃんと出ててもう満足。
ゲロ・うんこ・不気味な人形、
ラストのジャック・ブラックなんて
子供向け映画と思えない気持ち悪さ。
あと前半でジャック・ブラックと
ケイト・ブランシェットが並んで手を振る
場面、あそこもホラー映画ばりの不気味さ。
主人公が追い詰められる場面も、
軽い雰囲気だけど意外と容赦無くて。
本作だと、主人公が叔父の家で
唯一守らないといけないルールを
破ることになるんだけど、そのきっかけが、
知らない街でやっとできた友達に
利用され、裏切られること。
ヴィラン側が、亡くなった母親に
化けていたことなど。一見よくある
パターンだけど10歳の子にしたら
耐えれない環境ではある。
ちなみに、後に裏切る友達との関係に
亀裂が入り始める場面では、主人公
ルイスは1人でシーソーに乗ってる。
そこから、金網越しに友達を見てるという構図。
対等だと思っていた関係が崩れてしまったことや、
その友達との間に越えれない壁ができてしまったことが
暗喩されててこの辺の細かい映画作りもさすが
イーライ・ロス!とニンマリ。
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そして役者陣も今回はすんごい。
題材的にティム・バートンと
ジョニ・ーデップでもいいのかな
なんて思いましたが、ラストの
ジャック・ブラックがある状態に
なってしまう場面、あれはもう
ジャック・ブラックの顔力じゃないと
成立しなかっただろうと言えるキモさ笑
そしてケイト・ブランシェット姉さん。
むちゃくちゃ美人なのはいつも通り。
でも、戦争で何か深い傷を背負ったんだろうと
過去の写真だったり、腕のタトゥーで
匂わせてくるけど、ケイト・ブランシェットの
綺麗だけどどこか危うい綺麗さが
ハマっててすごく良かったです。
ラストの方でのカボチャに頭突きをする
ケイト・ブランシェットは新鮮でした笑
主人公役のオーウェン・ヴァカーロ君は
問答無用に可愛い。異論は認めない。
この子あれなんだね、マーク・ウォールバーグの
パパVS新しいパパに出てた子なんだね笑
あと裏切る友達タービー役の
サニー・スリッチ君も良かった!
個人的にはダミアンやって欲しい顔笑
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色々あって、過去に家族関係で
傷を背負った主人公、ジャック・ブラック
ケイト・ブランシェットの3人が
擬似家族として結束していくのも
ほんのり泣けていい塩梅。
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登場人物の背景をほとんど台詞で
説明するのはもったいないけど
子供向け映画だし仕方ないよね。
イーライ・ロス、カメオ出演で
ドヤ顔してたけど、ドヤ顔していい
出来になってるよ!さすがだよ!
子供向け映画となめてました。
普通にオススメの映画です!
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