滝和也

名探偵コナン ゼロの執行人の滝和也のレビュー・感想・評価

3.9
白きRXを駆る
悪魔は…
宇宙から今、
堕ちんとする
それを止めんとする!

最早、ガンヲタの原作者に
捧げる一大ファンムービー
と化した恐るべき作品。

「名探偵コナン ゼロの執行人」

名探偵コナン劇場版第22弾。アクションプロットは逆襲のシャア、そしてミステリー部分は相棒と言う(笑)両者のファンである僕がこれを嫌いな訳はない(笑)

東京サミット会場が爆発。サミット前に現場確認をしていた公安部は巻き込まれていた。コナンはその映像に安室透を確認していた。だが程なく毛利小五郎が犯人として逮捕される。明らかに何者かの罠であり、おっちゃんを助けるため、コナンは捜査に乗り出す。たがその裏では安室透を始めとした公安が暗躍していた…。

アムロ・レイにインスパイアされたキャラクター安室透を主役級に迎えた今作。小五郎のおっちゃんを救うと言うテーマ、更に暗躍する公安と言うかなりシリアスな回。殺人事件と言う従来のプロットを完全に破棄した警察、検察の内部的なストーリーは寧ろ、相棒に近いです。

しかも解決に向かうアクション部分は2段、3段構えの構造で見るものを引きつける作り。まず博士たち少年探偵団の活躍を入れてくる辺りが憎い(^^)、ドローンの前振りは効いているし、彼らの活躍に無理がない。そして爆走する安室さんのRX-7(決してRX-78、91ではない)、ニュータイプばりの反応を魅せるドラテク。そして宇宙から落ちてくるアクシズではないものを防ぐ辺りはもはや逆襲のシャアのアムロのパロディかと…(笑)更にいつものコナン君のスーパーアクションもあり満足ですね。安室さんとコナン君の活躍のバランスも凄く取れていますし。

ミステリーはフーダニットなのですが、これは中々わからない。その部分は驚きもあり、これが分かるコナン君はやはり凄すぎ。ある意味超絶過ぎる(笑)ストーリー含めて子供たちには何のことやらわからないでしょうね。一緒に見ている親御さんの方が楽しめちゃいますわ…。

パソコンによるリモート犯罪やドローン、IOTテロと現実に起こりうる危険を盛り込んだ今風のサスペンスであり、時代を投影できるのも長きに渡っているシリーズの強みですよね。

これはコナンの中でもかなり大人むけであり、良作。ガンヲタも納得ですからね。コナン君も凄まじく強い味方を得ていますよね。シャアとアムロが両方味方なら黒の組織もいずれ…(笑)

さて最新作は見ていますから、これで現段階の劇場版はコンプ。次はシャア、赤井さん主役回。楽しみですねぇ(^^)
滝和也

滝和也