勝ったのは農民だ

千と千尋の神隠しの勝ったのは農民だのネタバレレビュー・内容・結末

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

過去鑑賞記録です。

12/7(金)に『DESTINY 鎌倉ものがたり』が金曜ロードショーで放送されますね。
あれは安藤サクラさんの役が好きです。🌸

そして、製作側は絶対にこの『千と千尋』のビジュアルを意識してると思います。

♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️

【話をすると長くなりますが…】

自分が初めて『千と千尋』をDVDで観た時は、分からないなりに観ている間は楽しめました。📀

アニメ・実写に関わらず、

基本的に
「掃除で綺麗にする光景🧹」や、
「一生懸命働く人を描いた映画」

って好きです。



ただ、総じて感想を一言で言うと、
「よく分からない。」🤷🏻‍♂️

色々言いたいことはあるんですが、

①ファンタジーの世界観
②台本を書かない映画の作成方法

この2点が理解出来ません。

♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️

【脚本がどうとでもなります。】

①ファンタジーの世界観が理解出来ない。

特に「魔法」とか「超能力」って、何が出来て何が出来ないのか❓が明確でないと、
物語は“なんでもあり“に思えてきます。

今作に限らず、
架空のファンタジー映画にそこまで興味が湧かないのも「分かりづらい」「感情移入しづらい」って要因が強いです。

視力の悪い自分にしてみたら、ハリー・ポッターが、なんで視力を良くする魔法を使わないのかもよく分かりません👓


②宮崎駿監督は今作に限らず、
「台本を作らずに絵を描いていく」📝って作り方だそうですね。

“自由な発想が出来るから“

らしいですが、
自分にとっては、それが

“ゴール地点を決めずにスタートするような行き当たりばったり“

にしか思えません。🏁

自分の読み取る能力・知識不足も勿論あるでしょうが、脚本の推敲を最初から丸投げしている部分も絶対にあると思います。😓
脚本の推敲に力を入れるディズニー・ピクサーとは根本的にそこが違います。


今作は、
「他の作品(特に『ポニョ』)よりはるかにいい。」
って声も聞きます。

その気持ちも分かるんですが、
それでもやっぱり伏線回収がうまく出来てるとは思えません。
いつの間にか良い人ばっかりになって、無理矢理ハッピーエンドにした感じがしました。

♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️

【ダウンタウン:松本人志さんの感想】

自分が初めて観た時から数年後、
ダウンタウンの松本人志さんが
「何が面白いのかさっぱり分からない⤵️」
「冒頭で主人公の両親が、引越しの途中でなぜあんなところに立ち寄って、千尋をほっぽって先へ先へと進んで行く時点でかなり心が離れた」

って酷評しているのを知りました。

自分が“松本人志監督の作品が好きか嫌いか❓“は置いといて、確かにその通りです。😄

あの時点では魔法にかかってないのに、あんな怪しい店で挙げ句の果てに無銭飲食🍖。
製作者側にしてみれば、「大人はそういうものだ」って概念で作ったんでしょうが、そんな大人、自分は見たことありません。 😓
むしろ子どもが興味があるものの方に走り回って大人を振り回す方が多い気がします。

実際に、

職場の先輩が小学生の息子さんと一緒に今作を観た時に、「こんな大人、絶対いない💦」ってその子が冷静にツッコミを入れたそうです。

本当に子供の素直な指摘だと思います。

「辻褄が合わなくても、それが宮崎駿監督の映画だ」と言われたら、それまでですけど、「裸の王様」みたいなエピソードです。👑

♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️

【映画評論家:町山智浩さんの論評】

更にその数年後、YouTubeで映画評論家の町山智浩さんの解説動画を観ました。
それで理解出来た部分も多くありますが、「「この映画は売春宿が舞台だ」って宮崎駿監督自身が発言した」という話を知りました。
それを聞いて嫌な気分になる人もいるでしょうが、自分はむしろそれで納得出来る点が多くありました。♨️

油屋が個室浴場が多いのも理解できますし、
カオナシが千に金をたくさんあげようとするシーン🤑も、最初に観た時は「千を喜ばせるためのプレゼント」🎁だと思ったんです。
でも売春宿だとすると、あれは「大金でより良いサービスを求めた、或いは人身売買で千を買おうとした」って解釈が出来ます。

正直、自分は単なる「神様の温泉宿」♨️だと思ってました。そういうことも言われないと全く分かりませんでした。😅


あと、
「カオナシが千が好きでついて行ったのに、なんで最後、銭婆の家にとどまったのか❓」

が、
ずっと気になってましたが、それの説明だと、

「カオナシは、“金持ちだけどアイデンティティのない人間“。そういう人間は、仕事を与えると喜んでやる。」

っていうのが町山智浩さんの説明でした。
そう言われたら、理解出来ます。😅

ただし、「カオナシ」だから、表情も言葉の表現もないから読み取り辛いんです。🤷🏻‍♂️


現実社会のメタファーを「架空の世界の中で、架空のキャラクターに反映させる」って時点で自分に合わないのは仕方ないです。


結局、宮崎駿監督作品の全てがどうか❓は分かりませんが、

「脚本に難がある(少なくとも自分には読み取れない)けど、映像力・演出力や久石譲さんの音楽とかの力技でねじ伏せている」

って印象です。

『ハウル』や『ポニョ』もそうですし、実を言うと『君の名は。』も、個人的にはそんな印象です。
ストーリーが理解しづらいから、リピーターが多くて大ヒットしたんでしょうね。

♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️

【自分の感想をしっかり持つ。】


勿論、この映画を好きな人の気持ちを否定する気持ちはありません。
映画は作った人の物でもありますけど、
観た人だけの物でもありますからね。😅

自分も
「ストーリーが分からないけど、
ツッコミどころがあるけど、
それでも好きな映画」は何本もあります。



一番駄目なのは、

「世間から評価されているからこの映画は凄い。」
「賞を受賞したから、○○さんが絶賛しているから良い」

とかの理由で、自分の意見を放棄することだと思います。


このfilmarksにおいて他人と意見は違っても、「分からない。」って感想も含めて、素直な自分の感想を言うように心がけてます。
自分がこの映画で一番影響を受けたのはその点です。