さうすぽー

スパイダーマン:スパイダーバースのさうすぽーのレビュー・感想・評価

3.8
自己満足点 76点

「スパイダーマン」のアニメ映画で、アカデミー賞を取った!
と聞いたら観に行かないわけにはいきません!

とは言いつつも、
多分今までのスパイダーマンを観てなかったり、観てても好きじゃなかったりしてたら観たいとは思わなかったでしょう(笑)
理由はソニーアニメーション製作だからです。
この製作会社は去年「絵文字の国のジーン」という非常につまらない作品を作ってしまった前科があるので(笑)

そういった気持ちもありましたが、評判の通り良かったです!
とは言うものの、この映画評判が非常に高かったので(ここの評価は4.4)絶賛出来るだろうと思ったのですが、皆さん程楽しめた訳では無かったです、ゴメンなさい!
ですが、良作であることは間違い無いとは思います!

まず、アニメーションが凄くスタイリッシュで綺麗、そしてカッコいい!!
アニメーションの格好良さだけだと、今年の「Fate Heaven's feel」にも勝るとも劣らない程です。

凄く雑に表現すると、「マーベルコミック」タッチに、「進撃の巨人」と「PSYCHO-PASS」のタッチを盛り込んだように思いました。
キャラクターの造形と吹き出しが入るシーンは完全に「アメコミ」オマージュで、
スパイダーマン達の動きは本来のスパイダーマンに「進撃の巨人」の立体起動装置をミックスしたようなアクションであり、
ニューヨークの摩天楼の夜景は「PSYCHO-PASS」と「アメコミ」をブレンドしているかのようでした。
(この点はもしかしたら日本版主題歌の影響はあるかもです)

また、音響も非常に迫力があって綺麗です。
特にガラスが割れる時や時空変動の音とかがたまらないです!

なので、アニメーションと音響だけで満足点をつけるとしたら確実に90点代なのですが、ストーリーとキャラクターに関してはそこそこ良い程度でした。

主人公のマイルスは、ピーターらしく孤立した人間で現代っ子という感じで良かったです。
思春期の不安定な気持ちと葛藤もよくて、そこから成長して強くなる姿も感動しました。
ただ、スパイダーマンのキャラクター達もユニークだったものの、少し物足りなく感じてしまいました。
上映が終わって劇場に出た時に、キャラクター達の事をそんなに覚えてるわけではなかったので、個人的にあまり印象に残らなかったんだと思います。

また、悪役が強そうに見えてあまり強くなさそうなのも気になりました。
特に今回の悪役は特殊能力を持っていない普通の一般人なので、何故ピーター・パーカーが普通の一般人に敗北して死んだのかが引っ掛かって、憧れのヒーローであるはずのピーター・パーカーが弱く見えてしまいました。

絶賛される理由は凄くわかります。
先程も言いましたが、アニメーションはダイナミックでカッコいいのでそこだけだと満点クラスですが、僕はやはりストーリーやキャラクターの方が優先的に見てしまうので、絶賛までとはいきませんでしたが良かったです。

スパイダーマンのファンだけではなく、僕を含めたアニメオタクでも楽しめると思っています。