kazu1961

15時17分、パリ行きのkazu1961のレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
4.2
「15時17分、パリ行き」
原題「The 15:17 to Paris」
2018/3/1公開 アメリカ作品 2018-058

ノンフィクションの作品としてストーリーを追いかけるか、「運命」に導かれる若者たちの人生、という見方で鑑賞するかで評価は大きく変わるような気がします。私は後者でラストを終えた後、鳥肌がたってました。しかもそれが実話だと。。
クリント・イーストウッド、87歳にして今なお、傑作映画を撮り続ける事自体、凄い事ですし、本当に彼の作品が好きなので感謝の一言です。
近年特に「リアルヒーロー」を追求してきた彼にとって、最高のリアリティを追求した手法で本作に臨みました。
それは、極限の主演で主人公に据えたのは事件の当事者3人の若者でした。それだけでも観てみようという気持ちにさせますよね。
さらに乗客として居合わせた人達を出演させて、その上、実際に事件が起きた場所で撮影されました。凄い究極のリアリティですね。
そして、今回はイーストウッドが正面から「テロ」というテーマに取り組んだ事、これも鑑賞するに値することですね。
さらに、主人公となる若者3人が、少年時代にどのように出会い、成長し、そして事件に直面した際、そこでいかに決断するのかを描き、「数々の選択は決して偶然ではないのではないか?」という「運命」というものを浮かびあがらせる。このもう一つのテーマも見逃せません。
これだけの理由でやはり観るべき作品かと。
やはりイーストウッド、観て納得です!!

「アメリカン・スナイパー」「ハドソン川の奇跡」の巨匠クリント・イーストウッドが、2015年にヨーロッパで起こった無差別テロ「タリス銃乱射事件」で現場に居合わせ、犯人を取り押さえた3人の若者を主役に、事件に至るまでの彼らの半生を、プロの俳優ではなく本人たちを主演に起用して描いたドラマ。
kazu1961

kazu1961